上場投資証券(ETN)の閉鎖が過去最高ペースに 年間54件の閉鎖

ニュースのポイント

  1. ETNが過去最速ペースで閉鎖に追い込まれていることがわかった
  2. 2020年はこれまでのところ54のETNが閉鎖されている
  3. 背景に新型コロナウイルスの世界的大流行や相場の乱高下があると見られる

54ものETNが廃止に追い込まれる

米・ブルームバーグの報道により、ハイリスク・ハイリターンという特徴を持つ上場投資信託(ETF)の、よりハイリスクタイプである上場証券取引(ETN)が、続々と清算または上場廃止になっていることがわかった。

2020年になって清算または上場廃止になったETNは、これまでに54件。過去5年間のETNの閉鎖数は、22(2015年)、27(2016年)、6(2017年)、37(2018年)、2(2019年)と推移しており、年間54件というのは過去最速かつ過去最多のペースだ。

「人気が低下したことは驚きではない」

指標に連動して動く分かりやすさなどから米国の個人投資家から人気を集めてきたETN。その一方、株価や原油価格が大きく下落した局面では、ETNの価値下落の速さと早期償還によって、一気にダメージを負ってしまう投資家も少なくない。また、一方向に振れやすいという特徴を持つため、価格の値動き幅を高め金融市場を不安定化させるというリスクも指摘されている。

2020年のETNは、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)が始まった時期に閉鎖が相次ぎ、さらに8月には一転して相場が急騰した。こうした乱高下は本来、ハイリスク・ハイリターンを好む傾向にある投資家たちの目にもリスキーすぎると映ったのだろう。一斉に資金を引き揚げる投資家も多かったという。

独立系投資運用会社パービュー・インベストメンツのリンダ・チャン最高経営責任者(CEO)は、「いくつかの出来事でETNが良くない脚光を浴びた。人気が低下したことは驚きではない」と話している。

 

ETN
「Exchange Traded Note」の略で、「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれる上場商品。発行体となる大手証券会社や銀行などの金融機関が対象指標との連動性を保証することとなるため、証券に対する裏付資産を必要としないという特徴を持つ。そのため、外国人への投資規制が存在する新興国株式や、希少資源、時間の経過とともに劣化してしまう農産物等のように現物資産の保有が困難な対象指標であっても組成可能。参考:大和証券
ETF
「Exchange Traded Funds」の略で、「上場投資信託」と呼ばれている。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)、NYダウ等の指数に連動するように運用されている投資信託の一種。証券会社に口座を開けば、株式同様手軽に売買できる。投資信託同様、1銘柄に投資するだけで分散投資が可能かつ、取引所に上場しているので株式のようにリアルタイムで取引可能な、株式と投資信託それぞれの特徴を併せ持った金融商品。参考:野村アセットマネジメント

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