中国政府、高齢者などのIT弱者に配慮したネットサービスの提供を指示 政府による審査も

ニュースのポイント

  1. 中国にはスマートフォンを使えない高齢者が1億4,000万人いると言われている
  2. 中国政府は、43のアプリと115のサイトに対して、高齢者などIT弱者に対応したサービスを用意するよう指示した
  3. IT弱者向けに提供されているか審査し、信用スコアの格付けを行う方針

スマートフォンを使えない高齢者が1億4,000万人いると言われる中国

2020年、世界を席巻した新型コロナウイルス。多くの国が現在進行形で新型コロナウイルスとの戦いを強いられているが、いち早く抑え込んだと言われる国のひとつに中国がある。中国が新型コロナウイルスの抑え込みに成功したのには、独特の社会システムもあるものの、ITの力によるところが大きいと言われている。さまざまなITソリューションを駆使して、コロナ感染者と濃厚接触者のいた場所だけを隔離・消毒し、患者を治療するというものだ。

また、人と人が接触しないフードデリバリーやライブコマース、EC(電子商取引)サービスのニーズもこの1年で大幅に高まった。今やスマートフォンなしに中国での生活は考えられないほど、生活に密着している。ところが、中国にはスマートフォンを使えない高齢者が1億4,000万人いるとされている。こうした高齢者などのIT弱者を、いかに取りこぼさないようにするかが中国の次なる課題だろう。

IT弱者に対応したサービスを提供するよう中国政府が指示


引用元:Wechat

こうしたなか、中国政府は、43のアプリと115のサイトに対して、高齢者や社会的弱者に対応したシンプルなデザインや高齢者に向けたサービスを用意するよう指示したことがわかった。

政府から名指しでの指摘を受けたアプリには、WeChat(微信)、Weibo(微博)、Taobao(淘宝)、Alipay(支付宝)など、中国の生活ではなくてはならない定番のアプリも含まれている。中国政府は今後、高齢者や社会的弱者向けにサービスが提供されているかアプリやサイトを審査し、内容に応じてサービス提供者に信用格付けを行うという。こうした政府の方針により、各企業は今後、高齢者や社会的弱者向けの施策を打ち出していくものと考えられる。

WeChat(微信)
WeChat(微信:読み方weixin、ウィーチャット)は、Tencent(騰訊)が2011年にリリースした、文字や音声、写真や動画、グループチャットなどでコミュニケーション通知など基本機能が出来る無料メッセージアプリ。ユーザー数は中国国内約7億人、世界で12億人以上、月間アクティブユーザーは8.89億人以上と、世界でも最大規模を誇る。中国人の日常メッセージはほとんどWeChatで行われており、スマートフォン・PCともに利用可能。登録ユーザーは男女比が1.8:1、年齢層は18~25歳が約45%、26~35歳が約40%と2つの層で8割以上を占めている。
参考:Membei’s
Weibo(微博)
全世界7億人以上にユーザーを抱える中国圏最大のソーシャル・メディア。ユーザーは中国本土のみならず、香港や台湾、アジアや欧米その他多くの中国語圏で幅広く利用されている。Facebook、Instagram、Twitterなど、多くのSNSツールが利用禁止の中、中国で唯一使えるSNSとして知られる。参考:リスマガ【Web集客の教科書】
Taobao(淘宝)
中国のアリババグループが設立したオンラインモール。日本での、楽天やアマゾンのような存在。個人でも出店できるオンラインモールで、海外ブランドではなく中国人の生活に密着した物の購入の際に広く利用されている。参考:ストラテ
Alipay(支付宝)
中国最大級のオンラインモール「タオバオワン」の他、屋台やチェーン店など中国全土の店舗でも利用されている第三者決済。中国モバイルペイメント業界では約54%のシェア(2017年第一四半期・Ant Financial発表)を占めている。また、中国だけでなくアジア各国に2019年6月時点で10億人以上の本人認証済みアクティブユーザーを抱え、世界中に450以上の金融機関パートナーがいる。参考:UnivaPay

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