米経済は「大半の地区でわずかに拡大」 米連邦準備理事会(FRB)が地区連銀経済報告を発表

ニュースのポイント

  1. 米連邦準備理事会(FRB)が1月13日、地区連銀経済報告を発表した
  2. 報告では全米の大半の地区で経済はわずかに拡大と総括
  3. 製造業は回復が続くが、レジャー・ホスピタリティー産業は需要が落ち込んでいる

わずかに拡大の一方、一部地区は「横ばい」もしくは「減速した」米国経済


引用元:大和ネクスト銀行

米連邦準備理事会(FRB)は1月13日、地区の経済状況をまとめた地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表した。報告では、2020年11月末以降、米経済は「大半でわずかに拡大」している一方、一部地域では「横ばい」もしくは「減速した」と指摘。

ほとんどの地区が「緩慢ないし緩やか」と表現した2020年12月の前回報告より、景気判断をやや引き下げた格好だ。景気判断の引き下げ要因にはやはり新型コロナウイルスがあり、報告では「新型コロナウイルスの感染急増と厳しい感染抑制策の影響がでている」としている。

製造業は回復するものの、レジャー・ホスピタリティー産業は落ち込みが続く

地区別に見ると、大半の地区では経済活動はわずかに拡大したが、ニューヨーク地区とフィラデルフィア地区は「わずかな減速」を報告した。ニューヨーク地区は個人消費が減少し、サービス業で特に雇用の弱さが見られた。フィラデルフィア地区ではクリスマスから年末年始のシーズンの消費減少を報告。フィラデルフィア地区では雇用もわずかだが、減少している。

産業別では、製造業については、大半の地区で回復傾向が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大により、サービスよりモノへの支出が増えたことが要因として考えられるが、報告では供給面の問題も指摘された。

一方、小売売上高の減少やレジャー・ホスピタリティー産業の需要落ち込みは複数地区で見られた。アトランタ地区では、実店舗の売り上げ不振が続き、回復基調にあった自動車販売も弱まった。クリーブランド地区のホテルやレストランは、政府による営業時間制限で一段と冷え込んでおり、ホテル業者の銀行への支払遅延率が上昇していると報告した。

雇用は、過半数の地区が「ペースは鈍いが増えた」としたが、雇用減を報告する地区の数も前回報告より増えた。労働市場は依然として全般的に弱く、賃金上昇もわずかだった。

 

米連邦準備理事会(FRB)
米国の中央銀行制度である連邦準備制度(FRS)の最高意思決定機関。7人の理事(うち議長1人、副議長1人)から構成されており、英語表記「Federal Reserve Board」の略で「FRB」と呼ばれる。日本の日本銀行に相当し、紙幣の発行などを行うが、実際の中央銀行業務を行っているのはFRBの下に位置付けされる12の地区連邦準備銀行。

参考:三井住友DSアセットマネジメント

地区連銀経済報告(ベージュブック)
アメリカにある12の地区の連邦準備銀行が、それぞれ管轄する地区の経済状況をまとめた「地区連銀経済報告」を指す。表紙の色がベージュ色であることから、このように呼ばれている。全米の経済情勢についての総合判断の他、消費支出、製造、金融サービス、不動産、雇用などの各項目の状況について説明されている。年8回開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)の2週間前の水曜日に発表され、金融政策を変更するかどうかの判断材料に用いられる。12の地区連銀とは、アトランタ、ボストン、シカゴ、ミネアポリス、ニューヨーク、フィラデルフィア、セントルイス、クリーブランド、ダラス、カンザスシティー、リッチモンド、サンフランシスコの各連銀。

参考:SMBC日興証券

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