- 2021/1/31
- 海外不動産
投資人気が高まるマレーシアに注目!マレーシア不動産投資のメリット・デメリットとは?

アジアの中でも不動産投資が積極的に行われており、世界中から人気と注目を集めているマレーシア。
日本でも観光やロングステイ、移住先としても資産運用目的としても人気が高まっています。
そこで今回は「マレーシア不動産投資の特徴やメリット・デメリット」について、投資初心者に向けて解説をしていきます。
今回の記事を参考にしていただきながら、海外不動産投資への知見を広げていただければと思います。
マレーシア不動産投資の特徴
温暖な気候や治安の良さなど日本人のみならず、世界でも移住先のひとつとして人気のマレーシア。
国の政策としても先進国入りするために様々な施策を打ち出しながら、経済発展を続けている投資先としても注目を集めているエリアです。
比較的外国資本に対してオープンな印象もありますが、いくつか特徴や規制などもありますので、しっかりと抑えておきましょう。
州ごとに州政府が自治権を持っている
マレーシアは3つの連邦直轄領と13の州で構成されており、それぞれの州政府が自治権を持っています。国家元首である国王も世襲ではなく選挙で決まるという珍しい国です。
そのため、同じ法律や規定があったとしても州ごとにその基準が異なることがあり、外国人の不動産購入についても、州によって条件に差があるという点には注意が必要です。
外国人は購入できる最低価格が州ごとに決まっている
マレーシアで外国人が不動産を購入する場合には、「最低購入価格」が定められており、これを超える不動産でなければ原則取得することができません。
日本でも人気の首都クアラルンプールは連邦直轄領で、最低60万RM(マレーシア・リンギット)。日本円に換算すると約1,550万円となっています。
ほとんどのエリアで100万RM(日本円で約2,600万円)以上の物件であれば購入をすることができます。
長期滞在ビザ「MM2H」で条件を有利に
マレーシアでは滞在ビザがなくても外国人が不動産を取得することはできますが、ビザがあるほうが州によって制限が緩和されたり、手続き面で進めやすくなります。
「MM2H」は年齢制限なくマレーシアに10年滞在できる長期滞在ビザで、更新もすることができます。
この「MM2H」を持つことで、物件最低購入価格が引き下げられたり、銀行ローンなどの手続きがしやすくなるなど、メリットが多いことからマレーシア不動産投資では取得することが推奨されることが多いです。
不動産の購入には州政府から許可合意を取る
外国人が不動産を取得するためには、「外国人取得合意」と呼ばれる合意を州政府から取得しなければいけません。
通常、不動産を購入しようとする州の最低購入価格を上回っていれば問題なく取得することができますが、一部地域は保留地域と指定されていることなどを理由に取得できないケースもあります。
この合意は現地の弁護士を通じて取得し、2~3ヶ月程度取得までに期間を要すると言われています。
マレーシア不動産投資のメリット
ここからはマレーシアで不動産投資をしていくメリットについて解説していきます。
メリット①:デザイン性が高く、広々とした物件が多い
マレーシアの不動産はデザイン性も高く、広々とした物件が多いのが特徴です。
特にコンドミニアムのデザインや品質は世界水準と呼ばれることもあり、世界各国の様々な文化と融合しながら設計されたコンドミニアムが立ち並んでいます。
また、100平米を超える物件が多く、他の人気エリアでは億単位の物件もマレーシアであれば格安で購入することができます。
メリット②:平米あたりの単価が安い
広々とした物件が多いにもかかわらず、物件価格が安い。すなわち平米あたりの単価が安いのもマレーシアの特徴です。
東京都の都心部であれば人気エリアの平米単価は100万円、200万円と超えてしまうエリアもありますが、マレーシアでは10万円後半から60万円の間と言われています。
メリット③:外国人取引の制限が少なく、税金も安い
最低価格に関する制限はあるものの、その他の規制については比較的近隣国よりも寛容的で、戸数の取得制限もありません。
その他不動産のローンも組むことができ、外国人でも不動産の所有権も法律によってしっかりと守られています。
また税金面や維持コストが安いというのも大きな特徴です。いわゆる不動産取得税と呼ばれる税金がなく、取得時には印紙税や弁護士費用等がかかるのみで、物件価格の5%前後が基準と言われています。
メリット④:若年層人口の増加と外国人長期滞在推奨
マレーシアでは若年層を中心に人口が増えていることと、外国人の長期滞在を推奨しているという点は不動産投資にはメリットに働いていきます。
若年層が増えるということは、今後も人口が増えやすいピラミッド構造になりますし、経済中心圏をはじめ労働人口も多いことを示すので、賃貸や不動産需要が高まると期待されます。
また政府も外国人長期滞在ビザ「MM2H」に取得を奨励し、他の諸外国の滞在ビザよりも比較的取得しやすいと言われています。
世界的にも移住先やセカンドハウス先として人気が高く、不動産のみならず経済成長が期待されているというのは大きなメリットのひとつといえます。
マレーシア不動産投資のデメリット
一方で、マレーシアでの不動産投資について抑えておかないといけないデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
一見、メリットが多いようにも思えますが人によってはしっかりと検討しないと、思ったような成果が出ないことも十分にありえますので、確認していきましょう。
デメリット①:賃貸対象は現地住民より駐在員
マレーシアで外国人が取得できる不動産は、最低購入価格が決められていることから現地では比較的富裕層が滞在するような物件になっていきます。
そうなるとせっかく不動産を取得しても、その不動産を借りるのは仕事で滞在する外国人駐在員などに限られていまいます。
場合によっては、なかなか借りる人が見つからない、売りたくても買ってくれる人が見つからないといったこともリスクとして把握しておかなければなりません。
デメリット②:開発会社によって差が大きい
どの国でも言えることかもしれませんが、携わる開発会社によって不動産の出来には大きな差が生まれてしまうこともリスクとして改めて認識しておきましょう。
開発には上場企業などが絡む場合と、あまり有名ではない中小企業が絡む場合があります。
不動産の販売状況によって、資金的な余裕がない開発会社では、開発が頓挫してしまったり、遅れてしまうこともありますので、この点は注意が必要です。
デメリット③:投資に人気のエリアだけに信頼できる会社と
マレーシアは不動産投資を始め投資として世界各国から人気を集めているエリアです。
そのため不動産投資だけでも様々な条件で市場に売り出されていますし、不動産投資に関わるトラブルも少なからず報告されています。
特に日本にいる場合にはなかなか現地の情報を肌で感じることができないことから、信頼できるエージェントや現地の弁護士と組みながら進めていくことになるので、しっかりと信頼できる会社選びをしていきましょう。
デメリット④:インカムゲインよりもキャピタグゲイン寄り
マレーシアの不動産は、物件価格も割安で、取得・維持にもコストが抑えられるため、ある程度の利回りが期待できます。
ただし、マレーシア不動産投資においては、キャピタルゲインを狙うような投資にシフトを置くことも念頭においておきましょう。
先程も触れましたが、現地では比較的高額な物件でもあるので、賃借人の属性も限られてしまうのが現状です。
安定的に借りてくれそうなお客様ならまだ良いのですが、外国人駐在員など急遽本国に戻るなどのリスクも十分に考えられます。
マレーシア不動産で人気のエリア
ここからはマレーシアの不動産投資に人気のエリアをご紹介していきます。
人気エリア①:高級住宅街モントキアラ
外国からの駐在員のために作られた郊外に位置する高級住宅街「モントキアラ」。
高層のコンドミニアムが立ち並んでおり、緑も多く治安も比較的安定しています。
また日本人も多く住んでいるエリアであり、日本人学校へのアクセスや大型ショッピングセンター等の買い物のアクセスも充実しています。
人気エリア②:商業地KLCC
マレーシアの中でもビジネスの中心圏である「KLCC」、クアラルンプールのシンボル的な建造物ベトロナスタワーのあるエリアです。
高級ブランドショップや、日本でも馴染みのある百貨店が並び、少し歩くと閑静な大型高級コンドミニアムがずらっと並んでいます。
クアラルンプールの中でももっとも地価が高いエリアになっています。
人気エリア③:商業地に隣接する住宅街アンバン
KLCCへのアクセスもよく、世界各国の大使館なども集まる高級住宅地「アンパン」。
中心地へのアクセスもさることながら、インターナショナルスクールが多く置かれていることから、教育的な面でこのエリアを選択する人も多い人気のエリアです。
人気エリア④:日本人も多く住んでいるミッドバレー
日本人も多く居住しており、生活物資が充実している「ミッドバレー」。
なんといっても近隣国でも最大級の規模を誇ると言われるミッドバレーメガモールと隣接するガーデンズモールを中心とするエリアで、日系スーパー、衣料店も入るなど生活面では非常に充実しています。
もうひとつのビジネス中心街であるKLセントラルからも近く、再開発地域としてこれからの発展も期待されているエリアです。
人気エリア⑤:開発が進むブキジャリルとスリペタリン
国際空港への好アクセスと国立スタジアムの街として知られる「ブキジャリル」。
市街地からは20キロほど離れているものの、ゴルフコースが点在しており緑の多いエリアとしても知られています。
またマレーシアトップクラスの医学大学IMUや研究所の拠点となっており学園都市としての側面も持っています。
インフラの整備が進む中で、このエリアにも新駅が登場するなど、再開発地域に含まれ注目を集める一方でまだ市街地ほどの価格上昇は見せておらず、割安感の強いエリアです。
投資人気が高まるマレーシアで不動産投資をするために知っておくべきメリットとデメリットまとめ
ここまでマレーシア不動産投資について、その特徴とメリット・デメリットについて解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
日本人にとっても非常に馴染みが深く、かねてから移住先としても人気のあるマレーシア。
そんなマレーシアでの不動産投資において、まずは「MM2H」と「最低購入価格」、そして州によって違いがあるということは、今回の記事を通じて抑えておきましょう。
そして信頼できるエージェントを組むことが円滑に進められるポイントでもありますので、今回の記事や他の記事も参考にしていただきながら、投資の選択肢と知識を増やしていっていただければと思います。