- 2021/1/27
- 海外不動産
フィリピンへの不動産投資が人気!フィリピンへの不動産投資のメリット・デメリットとは?

世界的なリゾート地セブを持ち、マニラを中心にアジアの中でも著しい経済成長を遂げているフィリピン。
近年は、様々なグローバル企業もフィリピンに拠点を持ち、あらゆるビジネスの外国資本が流入し、経済成長を支えていることから、投資先としても長く世界中から人気を集めているエリアです。
そんなフィリピンへの投資として、不動産投資を検討している方々のなかでもまだまだ投資初心者という方に向けて「フィリピン不動産投資で知っておきたいメリット・デメリット」を解説していきます。
今回の記事を参考にしていただきながら、海外不動産投資の見識を広げて、資産の拡大につなげていただければ幸いです。
フィリピン不動産投資の特徴
日本から約4時間半と比較的近い距離にあり、日本人にとっては移住先のひとつとして人気のあるフィリピン。
まずはフィリピンへの不動産投資において特徴や気を付けておきたいポイントについて、解説していきます。
基本は「プレビルド(完成前)」のコンドミニアムが対象
フィリピンで不動産を所有して賃料収入等を得ていこうと考えると、投資の対象は基本的にプレビルド(完成前)のコンドミニアムに限られます。
これは、フィリピンでは外国人が土地を所有することが認められておらず、土地と建物を別々に登記できないことが理由として挙げられます。
したがって実質的に戸建て住居についても、所有することができないことになっています。
また、現地に法人を設立して不動産を所有する方法もありますが、フィリピン人に一定割合の株式を保有させるなどの制限があるほか、制限回避目的と指摘された場合は規制の対象となる可能性があります。
一方で、コンドミニアムの場合には土地登記の必要がないことから、投資対象はコンドミニアムに限られていきます。
信頼できるエージェントを見つけることが重要
海外の不動産を所有するといっても、国内で不動産を保有するときほど至れり尽くせりのような業者はほとんどなく、情報も充実しているわけではありません。
人脈などを辿れる場合を除いて、これからフィリピンへ不動産投資を行うならば、実績を持ち日本とフィリピンを繋ぐ信頼できるエージェントを通じて進めることをおすすめします。
例えば、プレビルドのことを考えると信頼できるディベロッパーが造る物件なのか、資格を持ったブローカーが関与しているのか。
日本にいるだけでは、現地の情報をすべて整理していくことは難しいからこそ、資産を預ける人たちを見極めていくことが成功への鍵となります。
フィリピンの投資用不動産にローンは使えるのか?
フィリピンで不動産を取得するにあたって、ローンを組むことを考えている方も多いかもしれません。
フィリピンで主要な銀行である「BDO」や「PNB」などいくつかの銀行では外国人でも、フィリピン不動産に関してローンを受け付ける商品を展開しています。
ただし、注意が必要なのは、借入についての条件や制限があり準備が面倒なところと、利息の高さにあります。
ローンについてはおおむね6%前後が一般的といわれ、条件によってはそれ以上の利率条件によってはそれ以上の利率になります。
一方で、フィリピン不動産の利回りも物件によってはほぼ同等に匹敵することから、しっかりと計画を組まなければなりません。
日本のような何でもしてくれる管理会社を見つけるのは難しい
物件を購入した後は、現地に住んでいない限りは現地の管理会社を選定して、委託して運用を行っていくことになります。
先程も少し触れましたが、やはり日本の不動産会社にあるようなサービスを、フィリピンで同じく受けられるかというと、なかなかそう上手くはいきません。
サービス面や仕事上の問題や、言語の問題など障壁をいくつか超えていくことになりますので、現地の管理会社と繋がれるようなエージェントを間にはさみながら、円滑に運用できるようにしていかなければなりません。
フィリピンの不動産投資に係る費用とは?
それでは実際にフィリピンに不動産を保有するためにはどのような費用がかかるのでしょうか。
物件やエリアによっても差がありますので、大きく物件相場・取引時点・維持費用の3点にわけて解説していきます。
割安な物件も多いと聞くが、実際の物件の相場は?
東南アジアの中でも飛躍的な発展を遂げていると言われるフィリピンでは、不動産の価格については年々上昇の傾向にあります。
そうとはいってもまだまだ日本の不動産価格と比べても割安な状態で、広く一般的には日本の不動産価格の1/3~1/5程度と言われています。
一方で、完成が近づくにあたり物件価格が上がっていく傾向にあるので、完成予定日と照らし合わせながら見極めていく必要があります。
不動産の購入にかかる費用ってどのくらい?
フィリピンで不動産取引を行うにあたって、印紙税や不動産移転税、キャピタグゲイン税と呼ばれる税金がかかってきます。
この3つの税金で合わせて8%超の税率で、この他付加価値税と呼ばれる税金が物件価格によっては加算されていきます。
不動産を維持していくのにかかる費用はどのくらい?
日本でも不動産を所有していれば、固定資産税や所得税、保険料、管理委託費といった維持管理費用が発生していきます。
この他フィリピンの場合には、特別教育基金と呼ばれる費用や、コンドミニアムの維持管理に使用する組合管理費といった費用がかかっていきます。
フィリピン不動産投資のメリット
大きな発展を遂げているフィリピンへの投資は、国としての成長も著しく魅力的ではありますが、その他どのようなメリット・デメリットを認識しておく必要があるのでしょうか。
まずはメリットから大きく分けて3つのポイントについて解説していきます。
メリット①:アジアの中でも著しい経済成長をを遂げるエリア
アジア諸国の中でも著しい経済成長を遂げているエリアのひとつで、直近はコロナの影響もありGDP成長率が落ちていますが、直近10年間は概ね5~10%の経済成長率を遂げています。
日本はだいたい0~2%を行き来しているような状況ですので、それだけ様々なことが急激に進んでいるわけです。
経済成長に合わせて、国民の所得増加や外国資本の流入などによって経済人口の増加や不動産価格・賃料の増加が期待経済人口の増加や不動産価格・賃料の増加が期待されています。
メリット②:若年層が多く賃貸に対する需要が高まっている
今まさに経済的な成長をしている国で多く見られるのが、人口ピラミッドで見たときに若年層がとても多いというデータです。
多くのデータで、今後50年間ほどは人口が順調に増加していくという予想もされており、自然と住居に対する需要も増え、不動産の価格にも影響を与えていく不動産の価格にも影響を与えていくと考えられています。
メリット③:割安な物件も多く、高い利回りや値上がり益が期待できる
大きく経済が成長している中で、アジア各地の主要都市に比べての物件価格は割安と言われています。
また外国人の不動産購入には最低金額を設けているような国もあるなかで、フィリピンでは購入価格に関する制約はなく、比較的安価な物件も購入することができます。
そのため、これからの経済成長や人口増加などから不動産の需要が高まるエリアとして投資先として人気を集めているわけです。
フィリピン不動産投資のデメリット
一方で、フィリピン不動産投資はメリットだけではなく、特有のリスク・デメリットも認識しておかなければなりません。
投資においてはリスクはつきものですので、メリットと照らし合わせながら自分にあった投資なのか判断していきましょう。
デメリット①:竣工リスク
まずはプレビルド(完成前)物件を購入するというリスクです。
例えば、完成された物件が事前に出されたイメージと異なっていることや、予定通りの期日に竣工せずに遅れていくことも考えられます。
最悪の場合には工事自体が止まってしまい、いつになっても完成しないということも十分に想定しておくことが必要になります。
そのためにも建設するディベロッパーが大手であったり、信頼できる会社であることはしっかり確認しておかなければなりません。
デメリット②:賃貸需要や値上がりが期待通りに上がらない
一般的に、建築当初から建築終了に向けて徐々に物件価格が上がっていくことから、こういった値上がりを狙う不動産投資も十分に可能性があります。
ただし、必ずしも上がっていくわけではなく、完成が近づいても思ったような値上がりが起きなかったり、賃貸需要が近隣の物件に取られてあまり高まらないといったこともあります。
エリアの選択や、建物・設備品の見極め、価格設定などをしっかりと行っていかなければ、「物件を売却できない・空室が埋まらない」といったリスクが起きてしまいます。
デメリット③:完成竣工まで払込期間が長期に渡る
一般にプレビルドのコンドミニアムを購入していくと、手付金として分割で支払を行い、引き渡しの段階で残額を支払うという形がほとんどになります。
購入から支払期間が長期になることや、引き渡しまでにローンが通らないまたは必要な融資が得られず資金を用意できないと、支払い済みの金額を没収された上、物件を手に入らないといったことも起こってしまいます。
支払が先送りされるからといって甘く見ずに、きちんと支払いの計画を立てていく必要があります。
フィリピン不動産投資に人気のエリア
ここからはフィリピンの不動産投資に人気のエリアを紹介していきます。
人気エリア:マカフィCBD
まずはマニラ首都圏のビジネス中心街である「マカフィCBD」です。
まさにフィリピンの経済成長を表すようなエリアで、日系企業をはじめとする外資大手や金融機関も集まっています。
かなり開発も進んでおり、新たな開発はそう多くはないものの、職場から近く利便性を求める外国人駐在員を中心に賃貸需要も高く、中古の物件売買も多く行われています。
人気エリア:ボニファシオ・グローバルシティ
新たなビジネスの中心地として発展を遂げているのが「ボニフォシオ・グローバルシティ」です。
元々空軍基地であったところに再開発された数々の建物は、より近代的なものも多く、世界的に有名な高級ホテルや大手企業が移転してきているなど注目されているエリアです。
人気エリア:オルティガス
もうひとつの経済的なエリアで、フィリピンの大手企業も多く集まっているエリアが「オルティガス」です。
大規模な再開発が行われるなど、オフィス・住居ともに需要が拡大している傾向にあると言われています。
マカフィCBDやボニフォシオ・グローバルシティと合わせて、2025年完成を目標にした地下鉄開通のエリアに含まれており、空港へのアクセスが良くなるなど注目を集めています。
人気エリア:セブ
フィリピンのみならず世界的にも有数のリゾートエリアである「セブ」。
近年は観光地のほかにも経済特区を設けて、多くの外資企業が拠点を設けているなどビジネス面での発展も著しいエリアになっています。
そのためリゾート地のセカンドハウスのみならず、駐在員や人口増加を見込んだ賃貸需要の高まりも期待できるエリアです。
フィリピンへの不動産投資が人気らしい?勢いで始める前に知っておきたいメリットとデメリットとは?まとめ
今回はフィリピンへの不動産投資に興味を持っている方々に向けて、特徴とメリット・デメリット、人気エリアについて解説していきましたが、いかがでしたでしょうか。
アジアの中でも比較的親日国と言われるフィリピンですが、実際に移住先や旅行などでフィリピンを訪れたことのあるという方も多いのではないでしょうか。
経済的にも大きな成長を遂げており、投資先としても世界から注目されているエリアですので、是非今回の記事を参考にしていただきながら、ご自身の投資の知見を広めていくのにご活用いただければと思います。