ワンルームマンション投資 における「利回り」を解説!|表面利回りと実質利回りの違いを知ろう!

不動産投資にも色々ありますが、その中でもワンルームマンション投資は、価格面での敷居も低く、ある程度まとまった金額で資産運用したいサラリーマンなどに人気の投資です。

一方で不動産に関わってきた方ならまだしも、不動産投資初心者も多いワンルームマンション投資市場において、知識を正しく理解せずに、失敗してしまうケースは少なくありません。

そこで今回はそんなワンルームマンション投資のなかでも勘違いしやすい「利回り」に焦点を当てて、活用方法や物件選びのポイントをまとめて解説していきます。

投資不動産が掲載されているサイトの利回りをみて、鵜呑みにしている方は要注意です!

ぜひ今回の記事を参考にして、ご自身のワンルームマンション投資の判断基準にしていただければと思います。

物件の利回りは低下傾向、一方で家賃・物件価格は高くなっている

不動産投資の中でも「ワンルームマンションへの投資」は物件価格も抑えられ、都心を中心に単身の流入が多い地域では需要も高いことから、空室リスクを抑えることができます。

そのため不動産投資の初心者でも始めやすいとして、人気を集めている投資手法のひとつです。

一方で、不動産業界界隈でよく聞かれるのは、東京五輪をきっかけに多くの不動産が立てられ需要供給バランスは崩れていると指摘する声も上がっています。

ワンルームマンション投資の利回りは他の不動産投資よりも低め

様々な団体が不動産に関連する資料を公開していますが、ワンルームマンションの利回りでいうと全国的に近年は低下傾向にあります。

利回りはあくまで投資判断を行うためのひとつの目安ではありますが、ローンの返済や出口戦略を考えていくと無視できる指標ではありませんので、利回りの低下傾向は気になるところですよね。

一方で、賃料というのはそう簡単に著しい変動を見せるものではありません。ということは利回りの低下に影響しているのは、賃料収入ではなく別の要素が絡んでいる可能性があります。

家賃価格が上がっているのは、物件価格が上がっているから

利回りはリーマンショックを皮切りに低下傾向になっていますが、一方で地価・物件価格は上昇傾向にあります。

つまり得られる賃料はあまり変わらないが、物件価格が上がっているので利回りが下がっているということになります。

または経年劣化により賃料の下落よりも、物件価格が下がりにくい状況になっている事も考えれます。

この背景には東京五輪を見据え、投資家が不動産に着目して積極的に投資を行い、価格に影響したとも言われています。

したがって将来的に見れば物件価格の上昇は落ち着きを見せていく可能性も十分にあります。

ひとつの目安とされている表面利回り4%前後

ワンルームマンションの利回りとしてよく参考値に挙げられるのが「4%前後」と言われています。

しかしこの点は注意が必要で、すべての不動産に対してこの値が参考になるというわけではないということ。

すなわち、土地や構造、築年数などによって目安は変わっていきます。

例えば新築のワンルームマンションであれば、物件価格は高い一方で、すぐに設備故障といった管理コスト等は掛かりにくいため、4%前後といった利回りも十分に参考値として活用できます。

一方で、中古物件は築年数によって、今後発生するコストも増えていくことからもっと高い利回りを参考として置いておかなければ、黒字運用していくことができなくなってしまいます。

利回りにも種類がある!利回りの違いを理解しよう

それではここからはワンルームマンション投資でも重要な指標でもある「利回り」について、より深く解説をしていきます。

実際によく使われる利回りは「表面利回り」と「実質利回り」の2種類です。それぞれグロス利回りやネット利回りといった表現をされることもあります。

この2つの利回りについて理解しておかなければ、全体的なコストの把握や投資判断に大きな影響を及ぼしてしまいます。

表面利回りと実質利回りの違い

表面利回りは単純に、1年間ずっと部屋が埋まっている状態で得られる家賃収入に物件価格を割ることで計算をすることができます。

一方で、実質利回りは家賃収入から管理費や代行手数料などの必要経費を差し引いて計算されます。

表面利回り = 年間家賃収入 ÷ 物件購入金額

実質利回り =(年間家賃収入 – 年間必要経費) ÷ 物件購入価格

より投資判断に必要となる収益面を見るのであれば、実質利回りを活用していくべきです。

あくまでずっと満室状態であることを想定しているため、次の借主が決まるまでの空室を考慮していないこと。そして必要経費も流動的であくまで概算値を用いることになることを考慮しておきましょう。

購入時点で知れる情報はほとんど「表面利回り」

実際にワンルームマンションへの投資を検討されている方は、実際に投資不動産を扱うお店に行ったり、ネットで投資不動産サイトなどをご覧になられていると思います。

そこではほとんど全部に利回りが記載されていますが、この利回りは表面利回りであることがほとんどです。

この利回りも現在の賃料をもとに計算していることもあれば、想定される賃料を織り込んだ計算になっていることもあります。

投資不動産を掲載しているサイトであれば、表示されている利回りの計算根拠は必ず記載されています。サイトによっては利回りの名前の表記も若干異なるので、必ずチェックしておくようにしましょう。

実質利回りを知るために考慮しておきたい平均コスト

それでは投資判断をするために、表面利回りしかわからない状態で、実質利回りを計算するためにはどうすれば良いのでしょうか。

もちろん売主や仲介業者にヒアリングをして、情報として聞き出すことが出来ればよいのですが、なかなかすべての不動産に対してローラー作戦のようにできるわけもありません。

しかしどのようなものかコストとして発生するのか理解しておくことで、おおよその概算を立てることができます。物件ごとの特徴によってもコストは変わりますので、あまり「○%」といった指標は参考程度にしておきましょう。

鵜呑みにしてコストがそれよりも発生してしまう状況になってしまっては、とても収益獲得はできません。

不動産投資において発生する支出には以下のようなものが挙げられます。

  • ローン金利
  • 保険料
  • 管理費
  • 管理会社への委託料
  • 税金
  • 司法書士、税理士への報酬
  • 入居のためにかかる仲介手数料、広告宣伝費
  • 減価償却費

などといった項目が主に挙げられます。この他キャッシュフローという観点からローンの返済額も考慮しておくと、収支もキャッシュフローも見据えたワンルームマンション投資を行うことができます。

調べながら進めていくと計算もできるようになりますが、最初はわからないことも多いと思うので、各種投資不動産の収支を計算できるシュミレーターを活用していくのもおすすめです。

 

表面利回りに隠された知っておくべきリスクとは?

ここからはワンルームマンション投資における「表面利回り」について、鵜呑みにせずに参考資料として活用していくために、注意しておきたいポイントを改めてまとめていきます。

これから挙げる4つのポイントを意識しておくことで、投資不動産情報サイトの見方も大きく変わっていきますので、まだ理解しきれていない方はしっかりと確認しておきましょう

経費が反映されていない

まず表面利回りは、不動産運用に関わるコストを全て無視した利回りであるということです。

ワンルームマンション投資をしていく上で、物件の購入以外にコストがかからないわけがないので、表面利回りは実際には達成できない利回りであるということになります。

それでも表面利回りが多く活用されているのは、その不動産が持つ収益性というポテンシャルを測るための参考資料となるためです。

単に物件価格を下げて、利回りを上げている可能性

表面利回りを計算する構成要素は、先程も挙げた通りに「賃料」と「物件価格」です。

したがって利回りだけに着目して不動産購入を考えている方々の目に留まろうと思えば、この構成要素のどちらかを工夫してしまえば、表面利回りは大きく改善されます。

要は、売却を急ぐために物件価格を下げて、表面利回りを大きくして販売してしまう。蓋を空けてみれば貸すためにはかなりの修繕であったり、立地条件的に借主がつきにくいとケースも無くはありません。

そのため表面利回りだけに着目してしまうと、「なかなか良い物件に出会えないな」となってしまいます。少なくとも勢いで買ってしまうようなことは良い結果に結びつきにくいと言えます。

立地など需要がなければ利回りは達成できない

そしてもうひとつの問題は、表面利回り上の年間家賃収入は満室想定であるということです。

不動産もそれぞれに特徴があって、人気の物件があれば不人気の物件もあります。同じ建物の中ですら空いたらすぐに埋まる部屋と全然埋まらない部屋があるくらいです。

何が言いたいかと言うと、「本当にその年間家賃収入を得られる不動産なのか」という視点を見落としてはいけないということです。

借主がいなければせっかく不動産を購入しても収入がありません。

立地条件や周辺環境など様々な視点から「人が住みたくなるような物件なのか」という点で投資判断をしなければ、ローンの残債だけが残ってしまいます。

中古の築年数によって利回りの判断基準を変えるべき

表面利回りは新築よりも中古の物件の方が高くなる傾向にあります。

これはすべての不動産に該当するわけではありませんが、経年劣化等によって生じる価値減少が、賃料よりも物件価格のほうが大きいためです。

新築のワンルームマンションが中古に変わった途端に物件価格が2~3割落ちてしまうことはそこまで珍しいことではありません。

一方で、賃料が10万円だったのが、すぐに7~8万円になるかと言われればよほどの理由がなければここまで急落することは少ないです。

中古の物件の方が表面利回りは高くなりますが、その分設備の交換や修繕など大きなコストが発生する可能性が高まります。

またローンの年数も基本的には建物構造の耐用年数を限度と設定していることが多いため、最大年数を借りれないことも想定されます。

ある程度高い利回りを確保しておかないと、収支上は黒字化できていてもキャッシュフローは赤字といったことも十分にあり得ます。

そのため、新築と中古、中古の中でも築年数によって利回りの判断基準は変えていきましょう。

利回りは参考情報!ワンルームマンション物件選びで意識しておきたいこと

表面利回りに関する気をつけておきたいポイントを理解したところで、ワンルームマンションの物件選びにおいて意識したいことも合わせて把握しておきましょう。

初めての不動産投資として適しているワンルームマンション投資ですが、成功している方もいれば残念ながら失敗している方も少なくありません。

これから挙げるポイントを意識していくことで、少しでも失敗のリスクを減らし、資産運用に活かしていきましょう。

立地や設備は重要。利回りは低くても空室率を下げられる

ワンルームマンションをはじめとする不動産投資においては、利回りを始めとした総合的な観点が必要になります。

一方で、購入したワンルームマンションを使う人が出てこなければ、まったく収入を得ることができません。

自分が住みたい物件はどういうものだろうと考えるだけでも、立地や設備、周辺環境、最寄り駅までの近さなど重要なポイントはいくつもあります。

必然的に要件の揃った物件は、価格も相対的に上がっていき、利回りも低くなります。

それでも空室率を下げ、ローンを返済して黒字で回していけるような物件を見つけていくことが、不動産投資においてとても重要なことになります。

周辺物件の相場価格より割安は検討の余地あり

一方で、物件価格が低いからといって一概に「何か裏があるのでは」という物件ばかりでもありません。

実際に、周辺の物件と比較しても遜色ない条件にも関わらず相場または相場以下の値段で売りに出されている物件もあります。いわゆるお買い得な不動産です。

例えば修繕や設備交換が必要と言っても、想定の範囲内で済んでしまい、かえって合計しても価格が低くなるのであれば検討してみても良いのではないでしょうか。

賃貸情報で探されやすいような付加価値があるか

ワンルームマンションの物件選びの中で、借りたいと思う人がどのような条件で探すのか。そしてその検索条件に合った物件であるのかという視点はとても大事です。

皆さんが単身で上京してきたとしたらどのような物件に住みますか?

  • やっぱりバス・トイレは別が良いよね
  • できるだけ新しい物件が良いかな。
  • 収納が充実してれば、部屋は広くなくても
  • オートロックは安心のためにほしい!

など色々な条件が考えられますよね。このように賃貸情報サイトでも探されやすそうな物件であれば、借主も付きやすくなると考えられるので、投資検討になっていきますよね。

借地や旧耐震といった制限によって安くなっていないか

不動産の物件価格には色んな要素によって相場から足し引きされて決まっています。すなわち不動産査定されていくなかで、価格決定が行われていきます。

そんな中で物件価格が相場よりも安くなっている場合に気をつけておきたいのが、建物が経っている土地が借地である場合や、建物自体が旧耐震基準のときに作られているなどです。

借地権付きの物件は、融資が通りにくいことから、買主から毛嫌いされることも多く、よほどメリットが上回るような物件でなければ売却に苦労するケースは多く見受けられます。

一方で物件価格が安価であることのほかに、固定資産税などの税金を支払う必要がないというメリットもあります。

また旧耐震基準のときに作られている物件は、そもそも築年数が相当数経過していることもありますが、融資が通りにくいとよく言われています。

また修繕コストも今後追加で発生する可能性もあり、キャッシュフローを大きく毀損する恐れもあります。

相場よりも物件価格が安い場合には、その原因はなにか把握しておくことは判断基準において大事なことです。

管理状態を把握していないと後々思わぬコストに

ワンルームマンションに限らず投資用不動産においては、空室であれば現状を把握して管理の行き届きも確認できます。

しかし、いわゆるオーナーチェンジだとすでに借主が利用しているため、現状を正しく確認できない可能性もあります。

管理状況が良好であれば、新たな借主に貸すための整備もそこまで費用はかからないのですが、中にはどうやって今まで管理してたんだというような部屋もあります。

この場合、余計なコストや労力を要することになってしまうので、管理状態のチェックは欠かさずに行うようにしましょう。

売却先はほぼ投資家。物件選びから出口戦略まで見ておく

ワンルームマンション投資においては、売却などを見据えた出口戦略が重要で、出口戦略が見込めない物件はおすすめしません。

実際にワンルームマンション市場は、単身者が購入するパターンもありますが、ほとんどがワンルームマンション投資を見据えた購入です。

投資を目的としている方もいらっしゃいますし、最初は自分で住んで後に賃貸に回していくことを考えている方もいらっしゃいます。

ということは、買う側も投資目線を持っている場合が多いので、相場よりも高い金額で売却できるケースはそう多くはありません。

物件選びの段階から将来を見据えておくことがとても大事になります。

ワンルームマンション投資はリスクはあるが、要所を抑えれば怖いものではない

ここまでワンルームマンション投資に関して「利回り」に焦点を当てながら、物件選びのポイントについて解説してまいりましたがいかがでしたでしょうか。

ワンルームマンション投資も投資であるので、もちろん損失を出してしまうリスクも十分にあります。

しかし焦って物件を買う必要はありませんし、いまはまだタイミングではないとして一歩引くのもひとつの投資判断です。

どの投資にも言えることかもしれませんが、しっかりと抑えるべき要所を抑えていき、冷静な判断で進めていけば、失敗のリスクを下げることはできます。

今回の記事を参考にしていただきながら、また他の記事でも知識を身につけていただき、より良い資産運用に繋げていただければと思います。

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