【杉山智一】凄腕プライベートバンカーに学ぶ|海外生命保険を利用した驚きの資産運用術

杉山智一氏は、プライベートバンカー(富裕層などが所有する資産を専属的に管理・運用する仕事)として、日本とシンガポール・スイスなどで活躍しています。「スギヤマスペシャル1」は、杉山氏がこれまでのキャリアで培ってきた経験や知識・ノウハウから導き出された資産運用術です。海外生命保険の利回りの高さなどを有効に活用したメソッドで、杉山氏の著書『プライベートバンカー 驚異の資産運用砲』でも紹介されています。

海外生命保険に特有のレバレッジを用いた資金調達や、ほかの金融商品を用いて維持コストを帳消しにする方法などに驚かされることでしょう。

初心者の方にもわかりやすく解説していますので、ぜひ、最後までご覧ください。

スギヤマスペシャル1は杉山智一氏の提唱する資産運用のベーシックプラン

「スギヤマスペシャル1」は杉山氏の著書『プライベートバンカー 驚異の資産運用砲』内では、ベーシックプランとして紹介されています。日本の富裕層が、海外で効率よく資産を形成していくためのスキームであり、海外生命保険と密接に関わるものです。

ポイントとなるのは、大きく分けて以下の6点です。

  • プライベートバンクからの融資
  • 海外生命保険の利回りの高さ
  • 海外生命保険のレバレッジ
  • 金融商品であるファンドを運用しての利益
  • 融資の支払い利息をファンドの運用益と相殺
  • 巨額の死亡保険金または解約返戻金

以下、スギヤマスペシャル1の実践方法を流れに沿ってご説明しましょう。

【スギヤマスペシャル1・準備編】オフショア法人の設立

オフショアとは、岸(shore)から離れる(off)という意味で、ビジネス界では「本拠地から離れた海外でものごとを行う」ことを表します。日本国内に居住する人が、海外の生命保険に加入するためには、まずオフショア形態の法人を設立する必要があります。日本の金融規制は特殊かつ複雑なものであり、海外の保険会社からは敬遠されがちなことが理由です。

オフショア法人を契約者として海外生命保険を締結しますが、法人の設立先としては、イギリス領ヴァージン諸島が選ばれることがほとんどです。

ヴァージン諸島は、以下のような理由からオフショア法人の設立先として好まれます。

  • 法人名が決まっている場合は2週間という短期間での設立が可能
  • 維持のための年間費用が6,000ドルと最安値

無事にオフショア法人を設立できたら、いよいよスギヤマスペシャル1を実行することができます。

【スギヤマスペシャル1・実行編】海外保険を利用した資産運用のための5つのフェーズ

オフショア法人の設立が完了したら、スギヤマスペシャル1を実行に移しましょう。スギヤマスペシャル1は以下の5つのフェーズに分類できます。

①利回りの大きい海外の生命保険に加入
②プライベートバンクから融資を受けレバレッジを利用して保険料を支払い
③レバレッジをかけての海外ファンド運用
④融資の利息をファンドの運用益で帳消し
⑤巨額の死亡保険金(解約返戻金)の受け取り

自己資金が約1億1,500万円あったと仮定して、順に詳しく解説します。

①利回りの大きい海外の生命保険に加入

生命保険の保険料は、加入者の死亡などに備えあらかじめ高めに設定されています。毎年度の決算時に、払い過ぎた保険料の利息を換算して加入者に還付されるのが配当金です。海外の生命保険の大きな特徴は配当金の利回りの高さにあります。

生命保険会社は加入者の保険料で得たお金を、主に国債(国の借金)を買うことで運用しています。国債は安定的な利率の確保とリスク管理に長けた側面があり、加入者への配当金が払いやすくなるためです。

日本の生命保険会社は日本国債を、海外の生命保険会社はアメリカ国債を購入する割合が高いのですが、両者の利率には大きな差があります。法人が購入できる国債で最も利率が高いのは「30年」ですが、日本国債とアメリカ国債の利率を比較してみましょう。

国債の種類(いずれも30年) 利率
日本国債 0.645%
アメリカ国債 1.575%

※利率は2020年11月30日現在の数値

上の表のようにアメリカ国債の方が2倍以上も利率が高いことがわかります。当然のことながら、生命保険会社から得られる配当金も大きく異なるのです。

②プライベートバンクから融資を受け、保険料の支払いにはレバレッジを利用

プライベートバンクから融資を受ける

仮に、45歳・非喫煙の男性A(以下、Aさん)が保険料1億円、死亡保険金3億円の生命保険に加入するとしましょう。この場合、Aさんは1億円を全額支払う必要がありません。Aさんは自己資金を担保として、専用のプライベートバンク(以下、Bバンク)から8,500万円の融資を受けられるため、自己資金からの支払いは1,500万円で済みます。

海外の生命保険は払戻額として保険料の94%が保証されています。たとえ、Aさんが保険をその日に解約しても、Bバンクは損をしません。Aさんが加入した保険を担保としておけば、Aさんの保険を解約することで、融資額を上回る9,400万円の解約返戻金を得られるためです。

融資額がAさんの加入した保険によって担保されているため、Bバンクも多額の金額を低リスクで融資できるのです。

レバレッジを利用して保険料を支払う

海外のプライベートバンクは保険や債券に高い価値を認めており、該当する金融商品を保持しているとレバレッジの設定が可能です。レバレッジとは、出資されたお金を元手に、より大きな金額を動かせる仕組みです。

レバレッジは資金に対する倍率で計算できます。例えば、Aさんが準備した1億円に2.5倍のレバレッジをかけると2億5,000万円になります。

レバレッジの倍率はプライベートバンクによっても異なりますが、保険料の数倍もの倍率を設定できることも珍しくありません。

③レバレッジをかけられる海外ファンド運用

ファンドを購入して融資額の利息に備える

AさんはBバンクから受けた融資額にレバレッジをかけることによって、少ない元手から多額の保険料を払えました。ただし、Bバンクから借り入れた資金には利息が発生し、借入額が大きいほどAさんの負担になります。仮にBバンクの利率が3.5%とすると、Aさんは融資の際の借入額8,500万円に対して、8,500万円×3.5%=297万5,000円もの利息を支払う必要があるのです。

スギヤマスペシャル1では、プライベートバンクの融資額から発生する利息に対しての対策も抜かりがありません。杉山氏は顧客に対して、ファンド(投資のための金融商品)や債券にレバレッジをかけて購入してもらいます。杉山氏がよく推奨するのが、アメリカのハイイールド債(高利回り)のファンドを複数購入することです。

ハイイールド債を複数購入することで、リスクを分散させることと高利を狙うことの両立ができます。

レバレッジ効果でファンドの運用益を倍増させる

Aさんの例で考えましょう。Aさんは保険金を支払った後の残りの自己資金約1億円を使い、単価2,000万円のハイイールド債を利回り7.05%で5銘柄購入します。

Bバンクはハイイールド債の価値を高く評価しているため、Aさんは買ったハイイールド債を担保に1億5,000万円の追加融資を受けられます。その1億5,000万円でさらにハイイールド債を買うこともできるので、結果としてAさんは1億+1億5,000万円=2億5,000万円と自己資金の2.5倍のハイイールド債を購入できるのです。

Aさんが2.5倍のレバレッジでハイイールド債を運用すると、利益は次のようになります。
・2億5,000万円×7.05%=1,762万5,000円
仮に、Aさんが1億円を等倍で運用していた場合の利益は以下の通りです。
・1億×7.05%=750万円

Aさんはレバレッジをかけてファンドを運用したことで、等倍で運用した場合より1,000万円以上も多く利益を獲得できたのです。

④融資の利息をファンドの運用益で帳消し

リスクについても考えておこう

ファンドで資金を増やす方法は大きな利益が期待できる一方で、元本が変動するリスクもあります。レバレッジが効いているため、ファンドの価格が下がると損失が大きくなる可能性もあります。さらに、プライベートバンクからファンドを購入した場合の借入利息も考えなくてはなりません。

実際にAさんの例で、利息などを支払うと最終的にいくら手元に残るのか見てみましょう。

ファンドの運用にかかるコストは?

Aさんの自己資金やBバンクからの融資額を再確認してみましょう。Aさんは単価2,000万円のハイイールド債を5本購入したので、ファンド運用におけるAさんの自己資金は1億円です。

・ファンド運用額:Aさんの自己資金1億円+Bバンクからの融資額1億5,000万円=2億5,000万円

次に、Bバンクからの融資額1億5,000万円の借入金利を2.5%として、Bバンクへの支払利息を計算します。
・融資額1億5,000万円×借入金利2.5%=375万円

Aさんは総額2億5,000万円でファンドを運用しましたが、Bバンクに融資額の1.5%を口座管理手数料として支払います。
・融資総額2億5,000万円×手数料率1.5%=375万円

Aさんがファンドを運用した際の手数料は375万円+375万円=750万円となりました。

純利益はいくらになる?

Aさんはハイイールド債の運用で1,762万5,000円を得ましたが、ここからコストを引いた金額がAさんの純利益になります。Aさんの純利益と年間の純利回りは次の通りです。

  • 1,762万5,000円-Bバンクへの支払利息375万円-口座管理手数料375万円=純利益1,012万5,000円
  • 純利益1,012万5,000円÷自己資金1億円×100=10.13%

Aさんはファンド運用によって、年間で1,012万5,000円の利益を獲得できたことがわかりました。

1億円・レバレッジ2.5倍でファンドを運用した場合の最終的な利益は?

Aさんは保険料を支払う際にBバンクから8,500万円の融資を受けており、その支払利息は8,500万円×3.5%=297万5,000円でした。上記で計算した純利益によって、融資の利息である297万5,000円も支払えることがわかります。また、オフショア法人の維持費60万円(6,000ドル)についても、同様にまかなえます。

Aさんはレバレッジをかけてファンドを運用することで、Bバンクに支払う手数料を相殺でき、最終的に手元におよそ650万円の利益を残せたのです。

⑤巨額の死亡保険金(解約返戻金)の受け取り

①~④でご説明した流れで、Aさんは毎年の保険契約を維持できることがわかりました。Aさんの自己資金から出した1,500万円とBバンクからの融資額8,500万円を合わせると、Aさんが支払った保険料は1億円です。この保険の、死亡保険金は3億円です。

家族にこれだけの財産を残せるだけでも、加入するにあたっての大きなメリットといえるでしょう。自己資金や融資額が多ければ、さらに金額が多大なものになります。

年利が高いため、中途解約による解約返戻金を得たい場合も、支払った保険料よりも多くの金額を手にできる可能性は高いです。解約返戻金については、後ほど詳しくご説明します。

スギヤマスペシャル1の目安資金は5,000万円から

Aさんが1億円を用いてファンドを利用した際の利益をご説明しましたが、半額の約5,000万円であっても利益は残ります。自己資金の総額を約5,000万円とした場合の収支を見てみましょう。

自己資金1億円の時と同様、5本のファンドを運用するために2.5倍のレバレッジをかけます。まず、保険金とファンド運用のための資金、ファンドでの運用益は以下の通りです。

  • 保険金:自己資金1,540万円+融資額8,460万円=1億円
  • ファンド運用金:自己資金3,560万円+融資額5,340万円=8,900万円
  • ファンド運用利益:8,900万円×7.05%=627万4,500円

ファンドを運用した際の利益から下記の費用が引かれます。なお、オフショア法人は、ヴァージン諸島で設立したと仮定しています。

支出項目 資金額 倍率 支出額
オフショア法人費用  60万円
保険借入資金 融資額 8,460万円 借入金利 3.5% 支払利息 296万1,000円
運用借入資金 融資額 5,340万円 借入金利 2.5% 支払利息 133万5,000円
口座管理手数料 ファンド運用金8,900万円 年率チャージ 1.5% 口座管理手数料 133万5,000円

手数料などの費用総額は623万1,000円で、支出額を差し引くと純利益は4万3,500円となり、年間の純利回りは0.13%です。シミュレーションした金額が、損失を出さずに保険を維持していくための最低ラインと言えます。
スギヤマスペシャル1を成立させるには、5,000万円程度の自己資金は必要となるのです。

スギヤマスペシャル1を有効活用するための2つのテクニック

スギヤマスペシャルは海外の生命保険の仕組みをうまく利用した画期的な手法です。ここでは、スギヤマスペシャル1をより有効に使うためのテクニックを2つご紹介します。

  • ①多額の解約返戻金を獲得
  • ②健康診断を海外で受診

①多額の解約返戻金を獲得

先に述べた例では、Aさんが保険料1億円を一括で支払った場合の死亡保険金は約3億円でした。Aさんに家族がいた場合は、十分な遺産となるでしょう。

では、仮にAさんがまだ若く、独身であった場合はどうでしょうか。保険金を自分の財産に還元するために、解約という選択をしても不思議ではないでしょう。

海外生命保険は利回りが高いため、解約返戻金によっても利益を見込むことが可能です。前述した、資金5,000万円・レバレッジ2.5倍で運用益を出した場合、手元には利益が残ります。年を経るごとに利益は累積していき、払戻率も上昇していきます。

おおよそ4年で解約返戻金が元本を上回り、17年後に元本の2倍になっていることもあります。高額の解約返戻金は、特に若年層の富裕層には魅力的に感じられるでしょう。

②健康診断を海外で受診

海外生命保険は、基本的に健康診断の結果と加入の契約がセットになっています。日本の健康診断は、海外の生命保険会社からは信頼性の低いものと見なされていることもあり、実際に現地を訪れるのが効率的と言えます。

  • 健康診断の費用
  • 渡航費
  • 現地での宿泊費

以上は保険会社が負担してくれるため、余計な費用はほとんどかかりません。

海外生命保険会社は加入者を国籍別にランク分けしていますが、日本人は最上位のAに分類されます。ランクAの人が健康診断と資産内容の審査を通過した場合、保険料5,000万ドル(約50億円)までは即座に加入が認められます。さらに厳正な診断を通過すれば、1億ドル(約100億円)も承認されます。

費用の負担も少なく、高額の保険に加入するための導入口として、海外での健康診断はおすすめです。

まとめ:スギヤマスペシャル1は海外保険を利用した「資金活用砲」

杉山氏の提唱する「スギヤマスペシャル1」の具体的なスキームや試算をご紹介しました。プライベートバンカーとしての、確かなキャリアを積み上げてきた杉山氏ならではのスキームと言えるでしょう。

プライベートバンクから多額の融資を受けられれば、自己資金が少なくても保険料を支払うことが可能です。保険料にレバレッジをかけておくことで、払戻金も大きくなります。融資額の利息を払うために、ファンドによる資金運用はレバレッジをかけて併用しましょう。運用利益で、保険の契約維持にかかる費用を相殺できます。

スギヤマスペシャル1は、緻密な計算が張り巡らされたスキームです。『プライベートバンカー 驚異の資産運用砲』では、さらに詳しく解説されているため、ぜひ手に取ってみてください。

>>『プライベートバンカー 驚異の資産運用砲』で詳しく読む<<

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