東大発宇宙ベンチャーがエンジェルラウンドでの資金調達を実施 超小型人工衛星による新たな宇宙開設事業

ニュースのポイント

  1. 東大研究室発の宇宙開発ベンチャー企業・ASTROFLASHが資金調達を実施した
  2. 資金調達方法は、JKISS型新株予約権の発行と銀行融資
  3. 超小型人工衛星を活用した新たな宇宙利用の実現が目的

JKISS型新株予約権の発行と銀行融資による資金調達


引用:ASTROFLASH

超小型人工衛星の開発・設計などを手掛ける株式会社ASTROFLASHは、12月7日、JKISS型新株予約権と銀行融資による資金調達が実現したと発表した。同社は、日本の超小型人工衛星分野で長らくリードしてきた東京大学中須賀船瀬研究室発の宇宙開発ベンチャーとして知られている。

株式会社ゼロワンブースター、KDパートナーズ合同会社、その他個人投資家複数名などを新規引受先とするJKISS型新株予約権の発行と銀行融資によるもの。すでに支援を受けている、令和2年度「産業技術実用化開発事業費補助金」や「東京都ものづくりベンチャー育成事業」に加えて、今回の資金調達により、2022年頃に予定している初号機の打ち上げに向けた開発を加速させる構えだ。

宇宙と繋がる体験を提供する人工衛星


引用:ASTROFLASH

2022年の打ち上げを目標としている初号機「視覚で楽しむ衛星(仮称)」は、多くの人が体感できる新たな宇宙利用の実証として打ち上げられるもので、3Uサイズ(10x10x30cm、重さ4kg)のCubeSat。光源装置を搭載することで地上から肉眼で明るく見えるよう運用される。世界中の都市へ明るさ最大-2等級以上の光を届けながら、その色や明るさをユーザーがスマートフォンなどでリアルタイムにコントロールできるという。

同社は、「視覚で楽しむ衛星」の実現により、「宇宙とつながる体験を多くの人に提供することを目指す」としている。なお、天文観測の妨げにならないよう、特定の地域でのみ視認できるよう運用される。

衛星を活用したPRを行うスポンサーを募集

また、「視覚で楽しむ衛星」を活用したPRを行うスポンサー企業を募集している。衛星の命名権や運用方法をはじめとし、衛星を用いた様々なプロモーションについても調整できるという。

初号機の打ち上げ後は初号機で実証した技術を用いて、将来的には複数機でのフォーメーションフライトを行い人工衛星が表現できる幅を広げることを検討していく。宇宙エンターテインメント事業を拡大させていくとともに、CubeSat技術によって可能となる新たな宇宙利用を開拓していくという。

JKISS型新株予約権
特にシード期といわれる創業直後のスタートアップが、簡単に素早く資金調達をすることを目的に設計された資金調達の手法。あらかじめ公開されているひな形を利用すれば、2つ程度の項目を決定するだけで投資契約を締結することができる。参考:モノリス法律事務所
令和2年度「産業技術実用化開発事業費補助金」
超小型衛星の設計製造、宇宙用部品・コンポーネントの改修、超小型衛星の運用、その他軌道上実証に要する経費に対して、補助金を交付する事業。中小・ベンチャー企業等の民生分野の優れた技術を活用した低価格・高性能な宇宙用部品・コンポーネントが、国内外の小型衛星市場に参入し、国内の宇宙機器産業の持続的な発展を促すことを目的としている。参考:経済産業省
東京都ものづくりベンチャー育成事業
都内製造業事業者やベンチャーキャピタル、公的支援機関などが連携し、ものづくりベンチャーの成長を、技術・資金・経営の面で強力にサポートする事業。東京から世界的なものづくりベンチャーを育て、ものづくりの好循環を生み出すこと(エコシステムの構築)が、本事業の目的。参考:Tokyo Startup BEAM
CubeSat
1辺が10cmの立方体を基準(1U)とした直方体の超小型衛星。サイズには、1U、1.5U、2U、3U、6U、12Uなどがある。質量は約1~20kg。
参考:SPACE FOR SPACE

 

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