アメリカの長期金利が急上昇 10年物国債利回りは一時1.61%に

引用元:Bloomberg

ニュースのポイント

  1. 2月25日のアメリカ債券市場で、長期金利が急上昇した
  2. 特に目立ったのは5年債で、一時0.86%をつけた
  3. アメリカの金利上昇はヨーロッパなどにも波及し、各国は警戒感を強めている

パウエル議長は「金融引き締め検討には程遠い」との認識だが

引用元:Bloomberg

2月25日のアメリカ債券市場で、住宅ローンの金利の目安ともなる、長期金利が急上昇した。2月に入ってからアメリカの長期金利は上昇局面が続いているが、23~24日に行われたアメリカ議会公聴会では、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は「経済再開や経済成長への市場の期待の表れだ」とし、金融引き締めを検討する状況には程遠いとの景気認識を示していた。

25日のアメリカ債券市場では、多くの年限での利回りが上昇したが特に目立ったのが5年債だ。一時は前日比0.24%高となる0.86%まで上昇した。また、10年債の利回りは一時、1.61%に上昇。前日より0.23%高く、1年ぶりの高い水準となった。

欧州各国や日本も金利上昇

引用元:SankeiBiz

アメリカの長期金利の上昇の背景には、追加の経済対策や新型コロナウイルスのワクチン接種が進むことによって、景気回復の期待感が市場関係者に急速に広まっていることがある。アメリカの長期金利上昇を受けて、ヨーロッパ各国や日本でも金利上昇を引き起こしており、各国中央銀行は警戒感を強めている。

欧州中央銀行(ECB)チーフエコノミストのフィリップ・レーン氏は25日、「長期金利の変化を注視している」とコメントした。また、日本でも今後の金利上昇、国債の値下がりを懸念して国債を売る動きが出ている。麻生太郎財務大臣は、「今の段階で、適切とか適切じゃないとかコメントしない。金利が上がったり下がったりしないことが大事だ」と述べた。

米国債
「米国財務省証券」とも呼ばれ、アメリカ合衆国の財務省が発行する国債のこと。国の財政資金の不足を補うために発行される米国債だが、世界的最大の売買料と発行残高を誇っており、流動性と信頼性が高く、為替リスクを考慮しても世界の金融関係者にとって魅力のある債券としてみなされている。また、他国のドル建ての外貨準備の運用先としてもよく利用されており、日本と中国がアメリカの国債を保有しているトップ2。参考:東海東京証券
長期金利
長期金利は、資金の貸し借りの期間が1年を超える金利のこと。代表的なものは、満期までの期間が10年の国債の利回り。国債は、債券市場で買い手が増えて価格が上がると利回りが低下し、逆に売り手が増えて価格が下がると利回りは上昇する。一般的に景気の回復期待が高まると、投資家は比較的安全な資産である国債などの債券を売って相対的にリスクの高い株式などに資金を振り向けるため、長期金利は上昇しやすくなる。参考:NHK
アメリカでの長期金利上昇の要因
現在、アメリカでは長期金利が急ピッチで上昇している。巨額の財政出動を伴う追加の経済対策で国債の発行が増え、国債価格が下がるとの見方に加え、ワクチン接種の本格化でアメリカの景気回復への期待が高まっていることが背景にある。また、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB=)が、長期金利の上昇を容認しているという見方が広がっていることも長期金利の上昇につながっていると見られる。参考:NHK

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