金融庁が銀行規制を緩和 多角化経営が可能に

ニュースのポイント

  1. 金融庁が銀行の業務範囲の規制緩和を柱とする報告書を策定した
  2. デジタル分野や地方創生につながる業務を幅広く可能にすることが狙い
  3. 歓迎の声がある一方、規制緩和を生かしきれない銀行が出ることへの懸念もある

銀行規制緩和で地方経済の回復を狙う


引用元:DIAMOND online

金融庁の金融審議会は12月16日、銀行法で定める銀行の業務範囲規制の一部を緩和する報告書案をまとめた。今回の規制緩和策の柱は、これまで銀行法で規制されてきた地方創生につながる幅広い業務を可能にすることにある。

たとえば、まちづくりや地域産品の販売などを手掛ける「地域活性化事業会社」への出資は、現在、出資上限が50%に規制されているが、100%出資を認める。地方銀行が地元企業へ資本参加し経営に参画できるようにすることで、新型コロナウイルス流行で打撃を受けた地域経済の回復を後押しする狙い。

さらに、銀行子会社によるアプリ販売や広告、人材派遣業、システム販売、データ分析、など8分野を解禁。銀行本体の子会社が開発したアプリやシステムを取引先企業に販売したり、人材を派遣したりといったことが可能になる。経営の多角化を認めることにより、預貸業務に代わる収益源の確保を促す構えだ。

経営基盤が強化できなければ淘汰される地銀も


引用元:PR TIMES

ただ、体力があるメガバンクと違い、地方銀行の中には企業に提供するだけの価値がある経営資源を持っていない銀行もある。さらに、厳しい経営状況に陥っている一部地方銀行にとって、今回の規制緩和策をうまく活用できるかは不透明だ。

「慣れない分野で収益をあげるのは難しいのでは」との指摘も一部審議会メンバーから出されている。金融庁幹部は「再編などで経営基盤を強化しないと次に進めない地銀もある」と話す。

今回の規制緩和で収益改善へのきっかけがつかめなければ、地方銀行の再編が一気に加速する可能性もあるだろう。

メガバンク
100兆円以上の巨大な資産や収益規模を持つ銀行および銀行グループ。日本では、みずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループを指す。2000年4月のみずほグループの誕生で国内メガバンク時代が幕開けし、01年末までに三井住友、三菱東京、UFJが誕生。その後、メガバンク同士(三菱東京とUFJ)の統合を経て、3大金融グループに集約された。参考:コトバンク
地方銀行
各都道府県に本店があり、地域経済に大きな影響力を持つ銀行。地元の企業や住民、行政機関などとの取引や関係構築などを通じ、地元に稠密な営業ネットワークを張っていることに特徴がある。2020年時点で全国に63行の地方銀行がある。参考:ニフティ不動産
銀行の出資規制
銀行法などは、銀行による企業への出資比率の上限を原則5%(銀行持ち株会社は15%)に制限しており、5%ルールとも呼ばれる。預金保険制度で守られた銀行が一般企業と競合するのを避けることや、銀行経営が融資などの本業以外で悪化することを防ぐのが目的。銀行本体やグループ会社は、営める業務の範囲も制限されている。参考:Sankei Biz

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