黒田総裁、「具体的な変更を念頭に置いているわけではない」政策点検で

黒田日銀総裁 引用元:ニュースイッチ

ニュースのポイント

  1. 黒田日銀総裁は金融緩和策について「持続性を高めるとともに変化に機動的に対応できるようにする」と述べた
  2. 現在のイールドカーブ・コントロール(YCC)の枠組みは変更する必要はないと明言
  3. 「それぞれの施策をどう見直すかは点検の結果次第で、具体的な変更を念頭に置いているわけではない」と言及

黒田総裁、政策点検について具体論は言及せず

引用元:日経新聞

日銀の黒田東彦総裁は21日、金融政策決定会合後に会見を行った。前回12月の会合で決めた政策点検の方向性について認識を共有し、大規模な金融緩和の効果や金融仲介機能への影響、副作用などを点検するとした。新型コロナウイルス感染拡大の収束の兆しが見えず、緩和政策の長期化が予想される中「持続性を高めるとともに変化に機動的に対応できるようにする」とした。しかし、点検の結果、イールドカーブ・コントロール(YCC)の運営や資産買い入れがどう変わるのかについてなどの具体的な言及はなかった。

黒田総裁は政策点検について「副作用をできるだけ抑制しつつ、効果的な金融緩和を実施する」とした上で、「現在のYCCは効果・副作用のバランスを考慮した仕組みで適切に機能している。枠組み自体を変更する必要はない」と明言。「より効果的な運営を模索する必要はある」と付け足した。

資産買い入れについては、「資産買い入れなどの効果を点検し、改善すべきところがあれば改善する」と述べた。日銀の20年12月末時点での資産は702兆円となっており、1年前に比べ129兆円増えている。国内総生産(GDP)の約1.3倍までに膨らんでおり、欧米をはるかに上回っている状態だ。企業の資金繰りや雇用を下支えする一方で、株高などの局所的なバブルを助長するとの警戒感も高まっている。

YCCの運営や資産買い入れの手法などの具体論については「それぞれの施策をどう見直すかは点検の結果次第で、今の段階で具体的な変更を念頭に置いているわけではない」と述べた。点検の結果、株価が高値圏にあるときには上場投資信託(ETF)の買い入れをしなくなる可能性や、長期金利の許容変動幅をさらに拡大する可能性については「点検の対象になると思うが、どういう結果になるのか予断を持って話すのは適切ではない」と言及した。

イールドカーブ・コントロール(YCC)
日本銀行が2016年9月に導入した「長短金利操作付き・量的質的金融緩和」の枠組みの一つ。政策金利の誘導目標に加え、長期金利の誘導水準(2020年12月現在、10年国債利回りを概ねゼロ%程度に設定)を定め、その水準になるよう国債買入れを実施すること。参考:三菱UFJ信託銀行

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