米FRB、量的緩和とゼロ金利政策の長期化方針を明確化

ニュースのポイント

  1. アメリカ・連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決定する会合を開いた
  2. 量的緩和の規模を維持することが決定した
  3. 3月から続けているゼロ金利政策についても2023年末まで続ける見込み

パウエルFRB議長、量的緩和策を長期続ける方針を明言


引用元:Bloomberg

アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)は、12月15日・16日の両日、金融政策を決定する会合を開催。新型コロナウイルスの感染が再拡大するアメリカでは、特に中西部の州を中心に景気の先行きが懸念されていることから、市場に大量の資金供給を行う量的緩和策の長期化方針を明確にした。

パウエルFRB議長は会合後の記者会見で、量的緩和策を長期に続ける方針を示したことについて「景気が回復するまで金融政策で経済を力強く支え続けることを明確にするものだ」と述べ、意義を強調。

この先のアメリカ経済については、「新型コロナウイルスのワクチン接種が始まったことは前向きなことだが、ワクチン供給の時期などはまだ不透明だ。来年の後半には経済活動も戻ってくると思うが、問題はこの先4、5か月間を乗り切れるかだ」との見通しを示した。

ゼロ金利政策も2023年末まで延長の見込み


引用元:Bloomberg

また、量的緩和策の長期化とともに、今後の政策金利についても公表された。アメリカで今年3月から取られているゼロ金利政策は、少なくとも2023年末まで続ける見込み。

今回の決定の背景には、アメリカで新型コロナウイルスの感染が再拡大していることで、各地で失業者の申請が増加していることがある。2020年1月は3.6%だったアメリカの完全失業率は、最新の調査によると6.7%を記録。ピーク時よりは減ったとはいえ、今なお1,000万人以上の失業者を数えている。

パウエル議長は、「景気を支えるためのあらゆる手段を用いる」と発言し、量的緩和の規模の拡大や、さらなる金融緩和など追加の経済対策の是非も検討していく見通し。

 

連邦準備制度理事会(FRB)
米国の中央銀行制度である連邦準備制度(FRS)の最高意思決定機関。7人の理事(うち議長1人、副議長1人)から構成されており、英語表記「Federal Reserve Board」の略で「FRB」と呼ばれる。日本の日本銀行に相当し、紙幣の発行などを行うが、実際の中央銀行業務を行っているのはFRBの下に位置付けされる12の地区連邦準備銀行。参考:三井住友DSアセットマネジメント
量的緩和
中央銀行が、景気や物価を下支えするために、マネタリーベースなどの「量」を操作目標として、市場に大量に資金を供給する金融緩和政策のこと。英語表記「Quantitative Easing」の略でQEとも呼ばれている。日本では、日銀が政策金利を0%近くまで引き下げても景気回復が進まなかったことから、2001年3月に量的緩和策を初めて導入した。量的緩和策により、銀行に融資の積極化や債券などの資産購入を促し、経済の活性化を図ろうというもの。参考:三井住友DSアセットマネジメント
ゼロ金利政策
政策金利を限りなくゼロ近くに誘導する金融政策。政策金利をゼロにすることにより、銀行はただ同然で資金を調達できるため、企業への融資がしやすくなる。その結果、資金の流れが活発化し、景気を刺激する効果が得られる。参考:大和証券

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