新型コロナウイルス感染抑制策により、米新規失業保険申請件数急増

ニュースのポイント

  1. 米新規失業保険申請件数は大幅増加、市場予想を上回る85.3万件となった
  2. 失業保険の継続受給者数は23万人増えて576万人となり、8月以来の水準となる
  3. 新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う規制強化で労働市場の回復にブレーキか

米新規失業保険申請件数は大幅増加し、85.3万件


米国で発表された12月5日週の新規失業保険申請件数は前週から13万7,000件と大幅に増加し、85.3万件となった。市場予想の72万5,000件を大きく上回っており、9月以来の高水準となった。11月28日週の失業保険の継続受給者数は、23万人増えて576万人となる。こちらも521万人という市場予想を大きく上回る水準で、8月以来の増加となった。

新型コロナウイルスの感染再拡大により、外出規制を設ける州も増えている。また、外食や小売産業など対面営業を行う業態への新たな制限措置が行われ、今後数週間は労働市場の回復ペースが鈍化すると見られている。景気動向を反映する非農業部門の就業者数は前月から24万5,000人の増加にとどまっており、サービス業を中心に雇用の回復が止まった形となった。

パンデミック失業補償関連の期限も迫り、景気悪化に拍車か


長期失業者向けに設けられたPEUC(パンデミック緊急失業補償)を受給する人は11月21日週でやや減少し、453万人となった。自営業者や単発の仕事を請け負う労働者など、州の定める失業保険で対象外とされる労働者に適用されるPUA(パンデミック失業支援)プログラムの継続受給者は11月21日週で856万人に減少した。

PEUCは通常の失業保険を26週受給したのちに移行し、最大13週間保険給付を受け取ることができるが、12月末に失効する労働者は1,310万人。そのうえ、CDC(アメリカ疾病管理予防センター)の立ち退き支払い猶予策も失効するため、景気の悪化に拍車をかけると見られている。

12月中に新型コロナワクチンの配布が見込まれているが、すべての国民にいきわたるまでには数か月を要すると見られており、感染拡大抑制や規制緩和につながる可能性はあるものの労働市場に回復のきざしが見えるのは少し先になりそうだ。

PUA
CARES Actの一環である「パンデミック失業支援(PUA:Pandemic Unemployment Assistance」プログラムでは、通常は失業保険を申請できない個人事業主(フリーランス、自営業、個人請負業者)にも失業保険が適用されます。新型コロナウイルスの影響を受けた時期に応じて、2020年2月2日~12月31日の間で、最長39週間まで給付金を受けることができます。また、「パンデミック追加補償プログラム(CARES Act Pandemic Additional Compensation Program)」で、会社の従業員と同じように、基本の週給付金に600ドル追加されます(20年3月29日~7月31日までの申請が600ドル追加支払いの対象)。参考:ロサンゼルス
PEUC
今回のコロナ禍により、失業補償の受給期間、対象等が拡張された。すなわち、今次コロナウイルス感染拡大に伴う事業停止および解雇においては、通常1週間設けられている待機期間が免除されることとなった。また、失業保険の受給期間を最長13週延長するパンデミック緊急失業補償(Pandemic Emergency Unemployment Compensation-PEUC)プログラムを導入した。参考:労働政策研究・研修機構
CDC
アメリカ疾病予防管理センター(アメリカしっぺいよぼうかんりセンター、英語: Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は、アメリカ合衆国のジョージア州アトランタにある保健福祉省所管の感染症対策の総合研究所。

公式の日本語訳は無く、本項の項目名の他にも米疾病対策センター・疾患予防管理センター・疾患対策予防センター・防疫センターなど、実に様々に呼ばれている。日本の厚生労働省や厚生労働省検疫所が発表している文章中でも訳語は統一されていない。参考:ウィキペディア

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