原油先物2%下落 中国ロックダウンを受け、アジア需要減少懸念で

ニュースのポイント

  1. 原油先物は約1年ぶりの高値を付けたが、週間騰落率はマイナスで3週間ぶりの下落となった
  2. 中国では既に2800万人以上がロックダウン下に置かれており、アジアでの需要の減少懸念が高まっている
  3. アナリストからはバイデン米次期大統領が14日に発表した新たな追加経済対策案では需要を押し上げるには不十分との声も出ている

中国でのロックダウンを受けて原油先物は2%を超える下落

昨年2月のロックダウン時、人けのない武漢の道路と橋 引用元:Bloomberg

15日、米国時間の原油先物は2%を超える下落となった。中国の複数都市で新型コロナウイルス感染によるロックダウンが導入されたことにアジアにおける需要減少懸念が高まった。清算値は、北海ブレント先物が1.32ドル(2.3%)安の1バレル=55.10ドル。米WTI先物は1.21ドル(2.3%)安の52.36ドルだった。両先物とも約1年ぶりの高値を付けたが、週間では3週ぶりの下落となった。週間騰落率は北海ブレントは-1.6%、WTIは-約0.4%。

中国国家衛生健康委員会によると、中国本土で14日に新たに確認された新型コロナウイルスの感染者は144人に増加し、202人の新規感染を確認した昨年3月1日以来の多さとなった。北東部を中心に感染が拡大しており、既に2800万人以上がロックダウン下に置かれている。アゲイン・キャピタル・マネジメントのパートナー、ジョン・キルダフ氏は英ロイターの取材に対し「需要について語ることができるのはアジアだけだったが、今回の新たなロックダウンはアジアにおける需要の核を突くもので問題だ」と指摘。

また、アナリストからはバイデン米次期大統領が14日に発表した1兆9000億ドル規模の新たな追加経済対策案では需要を押し上げるには不十分との声も出ている。

北海ブレント
イギリスとノルウェーの領海に広がる北海油田で生産される英国産の原油のこと。世界の原油取引は、その消費地でアジア、北米、欧州の三市場が形成されている。このうち北海ブレントは欧州の原油市場の指標で、インターコンチネンタル取引所(ICE)で取引されている。参考:野村證券
WTI先物
WTI原油先物は、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されているWTI(West Texas Intermediate)というアメリカの代表的な原油の先物商品のこと。WTIとは、西テキサス地方の中質原油という意味で、この地方の原油は含有硫黄分が少なく軽質で、ガソリンや軽油が多く採れるといった特徴があります。取引量と市場参加者が多いことから、原油価格の代表的な指標のひとつに数えられています。WTI原油先物は、1983年5月にニューヨーク・マーカンタイル取引所に上場され、同取引所の主要商品となっています。参考:SMBC日興証券

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