米議会、93億円の新型コロナ追加経済対策を可決

ニュースのポイント

  1. 米議会が12月21日夜、新型コロナウイルス感染拡大の影響に対応する93億円規模の追加経済対策を可決した
  2. 追加経済対策は、国民を対象にした1人当たり600ドルの直接給付や、3000億ドル以上もの企業支援など
  3. エコノミストは、リセッション(景気後退)を回避するのに十分な対策とみられると指摘する

1人当たり600ドルの直接給付を盛り込んだ追加経済対策が可決

引用元:bbc.com

米上院は21日深夜の本会議採決で、新型コロナウイルス感染拡大の影響に対応する約9000億ドル(約93兆円)規模の追加経済対策を、92対6の賛成多数で可決した。追加支援策を巡っては、与野党が数カ月に渡って協議を続けており、法案が満を持して上院を通過した格好だ。下院も同日可決済みで、トランプ大統領に送付される。

トランプ大統領の側近によれば、大統領はこの追加の経済対策案に署名する意向を示している。ジョー・バイデン次期大統領もツイッターで可決を歓迎し、年明けには、議会は新政権のコロナ支援計画のサポートに努める必要があると述べた。

エコノミストは、リスクは残るものの、来年の二番底リセッション(景気後退)を回避するのに十分な対策となるとみられると指摘としている。

なお、米上院は本会議で、1兆4000億ドル規模の2021会計年度(20年10月-21年9月)歳出法案を合わせた包括案も、経済対策と併せて可決。3月に成立した総額1兆8000億ドルのコロナウイルス支援・救済・経済安全保障(CARES)法に次ぐ規模だという。追加経済対策は、包括案と一本化される見込みだ。

経済対策の具体的な内容は?

引用元:bbc.com

今回の経済対策案の軸は、議会を通過した経済対策には国民の大半を対象にした1人当たり600ドルの直接給付。今春に行われた経済支援で支払われた半分の額だが、収入が7万5000ドル(約775万円)までの個人、あるいは15万ドル(約1550万円)までの夫婦が対象で、国民の大多数に支払われる見通しだ。

また、追加経済対策では、来年3月までの週300ドルの失業保険上乗せ給付のほか、3,000億ドル以上もの企業支援、ワクチン配布、学校や立ち退きに直面している賃貸人への支援が盛り込まれる。単発で仕事を請け負う「ギグワーカー」や長期失業者向けプログラムは延長される予定だ。

さらに、今月末に期限切れになる予定だった立ち退きの猶予期間の延長と、250億ドル規模の家賃支援も経済対策に追加。延長によって、何千人ものアメリカ人が家を失わずに済む算段だという。医療保険会社がカバーしていない医療機関で治療を受け、高額な治療費を請求されないようにする米国ならでは対策も盛り込まれた。

しかし、法案には多くの民主党議員にとって最優先事項であった、地方自治体への大幅な支援は含まれなかった。代わりに共和党は、新型コロナ関連の訴訟から企業を法的に保護するという内容を盛り込まないことで合意したとしている。

 

米国で法律ができる仕組み
連邦政府の立法府は、2つの議会で構成されており、法案が法律になるには、法案が連邦上院、連邦下院の両方を通過する必要がある。上院下院で可決された場合は、署名を得るために法案が大統領に送付され、大統領が法案に署名、あるいは連邦議会の開会中に何の行動も取らない場合は、法案が成立する流れとなっている参考:AMERICAN CENTER JAPAN
コロナウイルス支援・救済・経済安全保障(CARES)法
コロナウイルス支援・救済・経済安全保障(CARES)法は、新型コロナにより損失を受けた米国経済を支援、救済する目的で成立した法律。従業員の賃金や給与、福利厚生の支払いを継続させるため、旅客航空会社や貨物航空会社を対象に、資金の付与や貸与を行う内容となっている参考:ワシントン国際問題研究所

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