バイデン政権の本格開始で三井住友DSがマーケットレポート発行。財政出動など新政権の政策に期待

ニュースのポイント

  1. 米大統領選で当選したバイデン政権の本格始動を受け、三井住友DSがマーケットレポートを発行
  2. トランプ氏も政府一般調達局に移行手続きに入ることを認め、政権移行が本格的にスタート
  3. 政権始動で、NYダウが市場最高値を記録。今後も財政出動で、株価が変動する可能性あり

三井住友フィナンシャルグループ傘下の投資会社、三井住友DSアセットマネジメントが11月26日、マーケットレポート「米『政権移行』開始で、バイデン政権本格始動!」を発行した。

三井住友DSは、タクシー運転手や小売店、メーカーなどを対象にした「街角景気」など、経済の情勢判断に役立つレポートを随時発行している。米大統領選挙が終了してから3週間後、大統領選挙での敗北を認めず、政権の引き継ぎを拒否していたトランプ大統領が11月23日、政権移行の手続きを容認。バイデン氏らは、最新の機密情報を入手したり、各省高官に公式に接触したりすることが可能となり、新政権が本格的に始動することから、今回のマーケットレポートの発行を決めた。レポートの趣旨は以下の通り。

  • 敗北宣言を行わないトランプ米大統領
  • ようやく政権移行がスタート
  • 政権移行を評価し株価最高値も、今後は新政権の政策に注目

敗北宣言を行わないトランプ米大統領

ドナルドトランプ 元大統領

引用元:NHK トランプ大統領 裁判費用で集めた170億円 別用途で使用か

米国の大統領選挙では、敗れた候補者が敗北宣言を行い、それを受けて政権の引き継ぎが行われるのが通例。ただ、今回、トランプ大統領は自らの勝利を主張し、多くの州で法廷闘争を繰り広げ、敗北宣言を行っていない。

これにより、バイデン氏側は、新政権開始の準備を進めることが出来ず、今後の政策の空白期間が懸念されていた。ミシガン州などの激戦区では、ようやくバイデン氏の勝利を公式に認定し始めており、トランプ大統領側の法廷闘争は思惑通り進んでいない格好だ。大統領選を巡る混迷を受け、米経済界も、新型コロナウイルス危機の中での政策の停滞を懸念しており、円滑な『政権移行』を求める声が強まっていた。

ようやく政権移行がスタート

引用元:NHK バイデン氏 アメリカ第一主義を転換「国際協調重視」鮮明に

こういった動きを受け、23日にトランプ大統領は、『政権移行』の開始権限を持つ政府一般調達局に移行手続きに入る事を承認した。ようやくバイデン氏陣営は高度な機密情報を入手することが出来るほか、政府当局者と新型コロナや安全保障問題等についての協議を始めることが可能になった。

また、バイデン氏は、主要人事を固めつつある。差し当たり、23日に外交・安全保障分野の6名の高官を発表。専任した高官の力を借り、国際協調と同盟国との連携の重視や気候変動問題への取り組みの復帰が進められる見込みだ。

政権移行を評価し株価最高値も、今後は新政権の政策に注目

ニューヨーク株式市場

引用元:NHK ニューヨーク株式市場 ダウ平均株価 小幅な値動き

米国では24日、NYダウが史上最高値を更新し、初の3万ドル乗せとなった。足元、新型コロナの感染再拡大による景気回復の後ずれに対する懸念は残るものの、新型コロナ向けワクチンの開発が進み、実用にめどがついたことや、『政権移行』が進み始めたことが背景となっている。

バイデン氏の経済政策を牽引する財務長官には米連邦準備制度理事会(FRB)前議長のイエレン氏が起用される見込み。イエレン氏は、最近、金融政策は既に利下げ余地がなく、財政政策が極めて重要だと追加財政出動を求めている。今後、FRBと連携しつつ、必要に応じた的確な財政政策が行われることが期待されている

米大統領選2020
新型コロナウイルスが猛威を奮うなか、トランプ大統領とバイデン前副大統領が覇を競った。投開票日の前後でトランプ大統領が、選挙を巡る訴訟を起こすなどし、混迷を極めたが、投開票から4日後の11月7日、バイデン氏が全米各州などに割り当てられた538人の「選挙人」の過半数(270人)を獲得したことが確定し、当確を確実にした。米大統領選で不正があったとするドナルド・トランプ大統領の訴訟問題に関しては、ペンシルヴェニア連邦高裁が同27日、訴えを棄却した。参考:朝日新聞
米国の政権移行
米国の政権移行は、政権移行の開始に関する権限を持つ米連邦政府一般調達局(GSA)が勝者を認定するのを起点に始まる。認定後、引き継ぎのプロセスが公式に始まると、バイデン氏は、外交や新型コロナといった最新の機密情報を、国務省や国防総省などから入手できるようになるが、今回はトランプ大統領が、敗北を認めず、政権移行が大幅に遅れていた。参考:朝日新聞
ジャネット・イエレン
ニューヨーク市生まれ。エール大学で経済学の学位を取得。ハーバード大准教授やカリフォルニア大学バークレー校などを経て、2013年に女性初となる米国連邦準備制度委員会(FRB)で議長に就任した。積極的な金融政策を展開し、FRB議長任期中に、就任当初に6.5%を超えていた失業率を2.5%まで引き下げるなどの実績がある。それらの金融政策における高い実績を買われ、次期財務長官に就任する予定で、巨額なインフラ投資を軸とするバイデン氏の経済政策「バイデノミクス」の最重要ポストを担う。参考:コトバンク

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