米・連邦預金公社がFDIC新規則を承認 楽天が「アマゾン銀行」誕生の試金石に

ニュースのポイント

  1. アメリカ・連邦預金公社(FDIC)は12月15日、産業融資会社(ILC)を監督する規則の最終案を承認した
  2. AmazonやFacebookの銀行保有に弾みがつく可能性がある
  3. すでに米国での銀行業務を申請している楽天の取り組みが大きな試金石になると見られる

AmazonやFacebookの銀行業への参入の可能性

アメリカ・連邦預金公社(FDIC)は、12月15日、産業融資会社(ILC)を監督する規則の最終案を承認した。15日、ブルームバーグが伝えた。

これにより、銀行業以外の事業者が金融機関に求められる資本と流動性の要件を回避しつつ、銀行免許を求めることが可能になる。これまで規則により参入を阻まれてきたAmazonやGoogle、Facebook、ウォルマートといった他業種の大手企業が、この機会に銀行業に参入するのではと見られているという。

FDICのマクウィリアムズ総裁は今回の措置に対して、「産業銀行の親会社にFDICが最低限期待することについて、市場参加者に透明性を提供する」と述べている。事業会社がFDICの預金保護を含む政府の支援を受けた金融サービスを、より少ない規制要件で顧客に提供する可能性もあるということだ。

実際にFDICは、2020年に入ってからモバイル決済サービスのスクエア、学生ローンを提供するNelnetにILC設立を相次いで認めている。

楽天の取り組みがテクノロジー企業の銀行参入の試金石に


引用元:Bloomberg

AmazonやFacebookがすぐに銀行業に参入するかは現段階では不透明だ。ブルームバーグがAmazon、Facebook、Googleにコメントを求めたが、いずれも回答を控えている。これらの企業が銀行業へ参入する際の大きな試金石になると見られているのが、日本の楽天の動きだ。楽天は今年の5月にすでに、アメリカでの銀行業務の申請を行っている。

アメリカの銀行業界団体、バンク・ポリシー・インスティテュートは「FDICが楽天の申請を承認すれば、他の大手テクノロジー企業(Amazon、Facebook、Googleなど)がILC免許を通じ、銀行業に参入する前例となる」と指摘している。

 

米連邦預金保険公社(FDIC)
アメリカ合衆国において、被保険銀行における所定の預金を保護するために、預金保険業務を行う米国政府の独立機関(公社)。1929年に始まった世界恐慌により多くの銀行が破綻したことを受けて、1933年に設立。預金の保護政策を迫られた当時の連邦議会が、マサチューセッツ州で運用されていた預金保険基金を参考としたもの。日本の預金保険機構は、預金者の保護を主な目的として、FDICをモデルとして1971年に設立された。参考:iFinance
ILC
米国・ユタ州やコロラド州などの州法に基づき設立されている州法銀行の一形態。週金融当局と連邦預金保険公社(FDIC)の監督と預金付保制度下に置かれるものの、親会社は1956年銀行持株会社法(BHC法)に基づくFRBによる監督を一定の条件下で免除される。参考:NRI

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