物価安定目標の実現に向けた政策点検でYCC運営やETFなど資産買い入れの対象に 日銀

ニュースのポイント

  1. 日本銀行の黒田東彦総裁が18日、金融政策法定会合後に公表した2%の物価安定目標の実現するための政策点検について、長短金利操作の運営や上場投資信託などの資産買い入れを対象にすることを明らかにした
  2. 政策点検の狙いについて、黒田総裁は、「2%の物価目標を実現する観点から、より効果的で持続的な金融緩和を実現していくため」と説明した
  3. 黒田総裁は、2%の物価安定目標やマイナス金利政策、オーバーシュート型コミットメントについて、「見直しを考えていない」とした

2%の物価上昇達成に向けた政策点検 YCCの運営やETFなどの資産買い入れを対象に

引用元:bloomberg.co.jp

日本銀行の黒田東彦総裁は18日、金融政策決定会合後に公表した、2%の物価安定目標を実現する観点からの政策点検について、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運営や上場投資信託(ETF)などの資産買い入れの方法が対象となると明らかにした。大規模緩和を続けてきた金融政策を総花的に点検し、2021年3月をめどに公表するという。

黒田総裁は会見で、政策点検の狙いについて、「2%の物価目標を実現する観点から、より効果的で持続的な金融緩和を実現していくため」と説明。「イールドカーブコントロールの運営や資産買い入れなどの各種の施策について点検を行う」と政策点検の内容に触れつつ、ETFの買い入れは「効果的・持続可能な形の点検が必要だ」と語った。

政策点検を通じて長期金利操作の対象年限を現在の10年から短期化するなどの見方も出ている金融市場。それでも、総裁は「特に考えていない」と述べるに留めた。保有するETFの個人への売却なども「売却は出口議論の一つであり、全く時期尚早だ」と検討していないことを明らかにした。

2%の物価安定目標、変えるつもりない

引用元:nhk.or.jp

政策点検に際しては「金融緩和の出口を探るとか弱めるつもりはない。より効果的に金融緩和ができるような点検を行っていきたい」とした上で、新たな手段を導入するかは点検の結果次第との考えを明示した。2%の物価安定目標やマイナス金利政策、オーバーシュート型コミットメントを「見直すことはない」とも断言した。金融操作や資産買い入れの手法などを分析し、「さらなる工夫があれば、実施する」とした。

現在の金融緩和の枠組みは、新型コロナウイルス感染症が内外経済に深刻な影響を与えている中でも、「機能している」と分析。そのため、2016年9月に実施した「総括的な検証」のような枠組みそのものの見直しは考えていないと強調した。

なお、会合では、コロナ対策として導入した企業金融支援策を2021年9月末まで半年延長することを決めた。黒田総裁は、第2波、第3波と続くコロナの再拡大を踏まえ、「企業の資金繰りは当面、厳しい状況が続く。今後もしっかり支援していく」と語った。
2%の物価安定目標
2%の物価安定目標とは、日本銀行が2013年1月に定めた、消費者物価指数の前年比上昇率を2%とする金融政策における目標。バブル崩壊以降、物の値段が上がらないデフレが続く中、経済活動や国民経済の安定化を図る狙いがある。参考:日本銀行
上場投資信託
ETFは、上場投資信託と呼ばれ、日経平均株価や東証株価指数といった特定の指数の動きに連動する運用成果を目指し、東京証券取引所に上場している投資信託。特定の指数と同じ値動きをするため、値動きがわかりやすいほか、保有期間厨にかかる運用管理費用の「信託報酬」が安いといった特徴がある。参考:nikko am
オーバーシュート型コミットメント
オーバーシュート型コミットメントは、2016年9月に日銀金融政策決定会合で新たに導入された政策枠組み「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の柱の1つ。長期国際・ETFの保有額を倍増させるなどし、マネタリーベースを2年間で2倍させる「量的・質的金融緩和政策」の別称でもある。物価安定実現を目指し、物価上昇率が目標値を行き過ぎる(オーバーシュートする)まで金融緩和の継続を公約する(コミットメントする)日銀の強い姿勢を比喩した表現に例えられることも多い。参考:野村證券

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