米国務長官、ウイグルとチベット、香港の人権を擁護すると表明 中国に対抗

ニュースのポイント

  1. 米国のアントニー・ブリンケン国務長官は5日、中国外交担当トップと電話会談し、新疆ウイグル自治区とチベット自治区、香港における人権について、擁護する姿勢で有ると伝えた
  2. ブリスケン氏は、「ウイグルとチベット、香港における人権と民主的な価値観を米国は擁護し続ける」と表明
  3. 米国はこれまで、ウイグルの民族政策をジェノサイド認定したほか、チベット人権法や香港人権法を成立させており、今回の表明で支援体制を守る考え

人権問題で米国が中国にさらなる圧力

人権問題で中国にさらなる圧力をかけると表明したブリスケン米国務長官 引用元:asahi.com

中国の人権問題に対し、圧力をかけ続けている米国が、さらなる態勢強化に乗り出している。同国のアントニー・ブリンケン国務長官は5日、中国外国担当トップの揚潔チ共産党政治局員と電話会談し、新疆ウイグル自治区やチベット自治区、香港における人権を、今後も米国は擁護すると表明。米国は、これまで3地域への人権擁護を目的とした政治姿勢の表明や法律の成立を手がけてきたが、今回の表明で改めて支援体制を守る姿勢を見せた。

米国は、中国を隣国に対して行う人権侵害について強い危機感を長らく抱いている。2019年11月に、香港の人権と自治を用語するための「香港人権・民主主義案」を成立させたほか、20年12月に中国チベット自治区での人権や自由を擁護する法律を可決。21年1月には、ポンペオ前国務長官が中国のウイグル政策をジェノサイド認定すると公式表明している。

こうした中、今回の発言は、人権問題で米国が中国政府に圧力をかけた形となる。ジョー・バイデン米大統領の就任以降初となる米中外交トップによる会談で、米国が人権問題に言及したことで、中国の脅威に対抗する姿勢を鮮明にした。

米国務省によると、ブリンケン氏は、揚氏に「ウイグル自治区とチベット自治区、香港における人権と民主的な価値観を米国は擁護し続ける」と説明。「ミャンマー国軍によるクーデターを国際社会とともに非難するよう、中国に圧力をかけた」と明らかにした。

ブリンケン氏の言及は、人権問題にとどまらない。台湾を含むインド太平洋地域の安定を脅かす行為や、規則に基づく国際的な枠組みを損ねる行為について、中国政府に責任を負わせると述べた。

ブリンケン氏は、中国政府が新疆ウイグル自治区西武でジェノサイドを行っているとのドナルド・トランプ前政権時の国務省の国勢判断に同意していると明言した。人権団体は、ウイグル人をはじめとするチュルク語系イスラム教徒ら100万人超が、ウイグル内の複数の強制収容所に収容されていると指摘している。

チベット人権法
チベット人権法は、米国で中国チベット自治区での人権や信教の自由を擁護する法律。同法では、中国がチベット仏教最高指導者ダマイ・ラマ14世の後継者選定に介入した場合、政策を検討すると規定。また、中国がチベット自治区ラサに米領事館設置を認めない限り、中国による新たな在米領事館を承認しないことも含まれている。参考:リスク対策.com
香港人権法
香港人権法は、香港の人権と自治を擁護するための法律。正式名称を、香港人権・民主主義法案と呼ぶ。同法の内容は、香港の高度な自治を保障した「一国二制度」が機能しているかどうかを検証する年次報告書の作成を義務付けている。報告書の作成を通じ、同制度が機能していないと判断されれば、香港が受けている関税などの優遇措置が見直される可能性がある。香港で人権侵害を行った当局者に制裁を科すことも可能としている。参考:朝日新聞

関連記事

ページ上部へ戻る