OECD、2021年の世界経済の成長率を4.2%と予想 2021年末には新型コロナ危機以前の水準に

ニュースのポイント

  1. 経済協力開発機構(OECD)は、2021年の世界経済全体の成長率を4.2%と予想した
  2. 背景にはワクチンの開発進展や中国主導の回復がある
  3. 2021年の米国の成長率は3.2%、ユーロ圏は3.6%、日本は2.3%の見通し

2021年の世界経済成長率は4.2%、2022年は3.7%と予想

経済協力開発機構(OECD)は1日、最新の世界経済見通しを発表した。2021年の世界経済全体の成長率は4.2%、2022年は3.7%を予想。なお。2020年はマイナス4.2%となる見込み。

コロナ危機の峠を越すと見られるが、9月の時点では2021年は5%のプラス成長を予想していた。米国や欧州が新型コロナウイルス感染の「第2波」に見舞われていることを受け、予想を引き下げた。

OECDのチーフエコノミストであるローレンス・ブーン氏は「まだパンデミック(大流行)の真っ只中にあり、すべき政策は多くある」と警鐘を鳴らす。

世界全体の国内総生産は新型コロナ以前の水準に

一方、世界全体の国内総生産(GDP)は、2021年末までに新型コロナウイルス感染拡大以前の水準に戻ると予想する。

背景には、今年世界で唯一のプラス成長を見せた中国経済の力強い回復やワクチンの開発進展がある。しかし、国によって回復度合いにはばらつきがあり、多くの国・地域では2022年のGDPはコロナ危機前の水準を5%ほど下回るものと見られる。

日本の成長率は2021年が2.3%、2022年は1.5%を予想

地域別の成長率予測では、OECDは米国の2020年の成長率は3.7%減、2021年は3.2%、2022年は3.5%のプラス成長に戻ると見込む。多くの国でロックダウンの再導入が行われているユーロ圏の今年の成長率は7.5%減の予想。2021年が3.6%、2022年は3.3%のプラス成長となる見通し。

欧米各国と比べると、感染者数と死者数がいずれも緩やかな日本の成長率をOECDは、2020年が5.3%のマイナス成長、2021年は2.3%、2022年が1.5%のプラス成長を予想している。

経済協力開発機構(OECD)
米国による戦後の欧州復興支援策であるマーシャル・プランの受入れ体制を整備するため、1948年、欧州経済協力機構(OEEC)がパリで設立。欧州経済の復興に伴い、欧州と北米が対等のパートナーとして自由主義経済の発展のために協力を行う機構としてOEECは発展的に改組され、1961年に経済協力開発機構(OECD:Organisation for Economic Co-operation and Development)が設立される。日本は、1964年に原加盟国以外で初、また、非欧米諸国として初めての加盟国となった。現在の加盟国は37ヵ国。参考:外務省
国内総生産(GDP)
一定期間内に国内で新たに生み出されたモノやサービスの付加価値のこと。国内総生産には、国内企業が海外で生産した価値は含まれない。日本の名目GDP(2018年)は4.96兆ドルで、米国(20.58兆ドル)、中国(13.89兆ドル)に次ぐ世界第3位。参考:SMBC日興証券
ロックダウン
感染症や暴動などの事態が発生した際、被害拡大を防ぐために外出などの行動を制限する措置。新型コロナウイルス禍では感染の度合いに応じ、各国が外出禁止令などの措置を講じてきた。主なロックダウン事例には、外出禁止令や外出制限、商業施設の営業禁止などがある。参考:日本経済新聞

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