中国と欧米で対立先鋭化 新疆ウイグル問題を巡り非難の応酬

引用元:Japan In-depth

ニュースのポイント

  1. 2月22日、中国の王毅外相は、新疆ウイグル自治区でジェノサイドは「起きていない」と表明
  2. 欧米各国は、国連人権理事会で中国の新疆ウイグル自治区での行為について厳しく批判した
  3. アメリカのブリンケン国務長官は、中国の人権問題を厳しく追及する方針を示した

王毅外相「ジェノサイドや宗教的弾圧は行われたことがない」

引用元:日本経済新聞

2月22日、中国の王毅外相は、国連人権理事会へのビデオメッセージで、「新疆ではいわゆるジェノサイドは一度も行われたことはない。そのようなあおり立てるような非難は、無知と偏見から生まれたものだ」と述べた。王氏は、「同自治区にイスラム教のモスクが2万4千カ所ある。こうしたことからも、ジェノサイド、強制労働、宗教弾圧は起きていないことが分かる」とした。

国連の報告によると、数万人から100万人以上のウイグル族が強制収容所で拘束されているという。

欧米各国は中国への批判を強める

引用元:産経新聞

こうした中国側の主張に、欧米各国は一斉に非難。英国のラーブ外相は「拷問や強制労働、女性への不妊手術強制など報告された虐待は度を越しており、広範囲に行われている」と指摘した。

ドイツのマース外相も他国のサプライヤーが人権を侵害している場合、そのサプライヤーを使っている企業に対し、ドイツは他国と共に処罰に動くと明らかにした。

バイデン政権になってオブザーバーとして復帰したアメリカのブリンケン国務長官は、人権理事会を通じて中国の人権問題を厳しく追及する方針を示した。

こうした欧州に非難に対して、中国も強く反発している。中国の陳旭・駐ジュネーブ国際機関代表部大使は「欧米各国は、中国に対する根拠のない批判を繰り広げたほか、内政に干渉した。中国はこれに強く反対し、こうした試みを完全に拒否する」と表明した。

新疆ウイグル自治区
中国に五つある自治区の一つで、総面積は約166万平方キロメートル。住民はイスラム教を信じるトルコ系住民「ウイグル族」が多い。清朝時代に征服され、その後独立の動きもあったが、新中国成立を経て自治区となった。同自治区の統計によると、総人口約2200万人(2011年末)のうち、漢族以外の少数民族が6割を占める。新中国成立以降は漢民族の移住が増え、文化や宗教が抑圧されていると訴えるウイグル族との対立が激化。中国政府は武装警察を投入するなどして締め付けを強めているが、不満を持つウイグル族による武器や爆薬を使った襲撃事件が後を絶たない。参考:朝日新聞
国連人権理事会
人権と基本的自由の促進と擁護に責任を持つ国連の主要な政府間機関である。理事会は、60年間にわたって活動してきた「人権委員会(Commission on Human Rights)」に代わる機関として2006年に総会によって設置された。理事会は人権侵害に取り組み、それに対応する勧告を行う。参考:国際連合広報センター

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