ビットコイン暴落を受け、英金融当局が警告「全てを失う覚悟を」

ニュースのポイント

  1. 英金融行動監督機構(FCA)は、暗号資産への投資に極めて高いリスクがあると指摘した
  2. さらに「換金できるかどうかは市場の動向次第」であり、個人投資家が「換金できる保証はない」と警告した
  3. ビットコインアナリストは「市場の調整は健全なもの」だと主張し、ビットコイン資産全体の78%が『非流動的』だと指摘した

英金融行動監督機構(FCA)は、暗号資産への投資に極めて高いリスクがあると指摘

引用元:WSJ

イギリスの金融規制当局である金融行動監視機構(FCA)は11日、数か月にわたって急騰していた暗号資産市場が、週末にかけて急落したことを受けて警告を発信した。「暗号資産への投資、ないし暗号資産関連の投資や融資は一般に、きわめて高いリスクを伴う」と指摘。「消費者がこの種の金融商品に投資を行う場合には、全てを失う覚悟をしておくべきだ」と述べた。さらに、暗号資産には投資の原則が通用しない可能性があるとも指摘。「換金できるかどうかは市場の動向次第」であり、個人投資家が「換金できる保証はない」と警告した。

またFCAは、暗号資産企業を利用する際には、規制要件を遵守しており、FCAの認可を受けているかどうかを確認する必要があると指摘。投資家が何かトラブルに巻き込まれた場合に、投資家保護制度で補償される可能性は低いと、詐欺行為へも警告した。現在、FCAは暗号資産への規制・監督を強化しており、6日から暗号資産を基に組成されるデリバティブ(金融派生商品)の個人向け販売を禁止した。暗号資産取り扱い事業者はFCAへの登録を必須とし、「登録していない事業者が投資を勧めれば犯罪行為になる」と呼びかけている。

ビットコインの供給量の約8割が流動性なし

しかしロンドン在住のビットコイン・アナリストは変わらず強気の姿勢だ。暗号資産調査会社「クオンタム・エコノミクス」のジェイソン・ディーン氏が米誌Newsweekの取材に対し、「市場の調整は健全なもの」だと主張。さらに「抜け目ない投資家がここで買い増しを行うことで、ビットコイン市場はさらに堅調になるだろう」と考えを示した。価格は下落したもののビットコインのファンダメンタルズは強いままで、「主に機関投資家からの需要があり、個人投資家もその後に続きつつある」と彼は指摘した。

また、「聞くところによれば、多くの機関投資家はビットコインを恒久的に保有し続けるつもりだと言っている。暗号資産データ提供企業のグラスノードは最近の報告書で、ビットコイン資産全体の78%が『非流動的』だと指摘した。つまり価格にかかわらず、すぐに売買される可能性は低いということだ」と述べている。

さらに同氏は、今回の価格下落を受けて、ビットコインを「単なる投機対象」で「通貨ではない」と結論づけるのは誤りだとも述べた。「ビットコインは支払い方法と支払いメカニズムがひとつになったものだ」指摘し、「従来の通貨の定義には当てはまらない。前例のないものだから規則もないし、評価する上での比較対象もない」と述べた。

金融行動監視機構(FCA)
Financial Conduct Authority(金融行動監視機構)の略称で、英国の金融を規制する機関です。前身は、FSA(Financial Services Authority:金融サービス機構)です。2012年12月(実際の活動は2013年から)に設立されたFCAは、金融サービス業(銀行、金融会社、金融アドバイザー、ブローカーなど)に携わる企業の行動を規制しています。FCAは、英国政府とは独立して運営されています。FCAの運営資金は、金融サービス業の企業やメンバーから集める会費です。参考:IG証券
デリバティブ(金融派生商品)
株式、債券、金利、通貨、金、原油などの原資産の価格を基準に価値が決まる金融商品の総称です。原始的な商品から派生した商品として、金融派生商品と呼ばれ、英語の“派生する(derived)”を語源としてデリバティブとも呼ばれます。取引形態としては、先物取引、オプション取引、スワップ取引、フォワード取引などがあります。古くは米や綿花などの農作物を対象とした先物取引から発達し、1990年前後からは、株式、債券などの金融商品を対象とした先物取引、オプション取引、スワップ取引などが活発に取引されるようになりました。近年はこれらのほかに天候(降雨量や降雪量、気温など)や信用力などを対象とする取引(天候デリバティブやクレジットデリバティブなど)も登場しています。参考:SMBC日興証券
ファンダメンタルズ
国や企業などの経済状態などを表す指標のことで、「経済の基礎的条件」と訳されます。
国や地域の場合、経済成長率、物価上昇率、財政収支などがこれに当たり、企業の場合は、売上高や利益といった業績や資産、負債などの財務状況が挙げられます。
ファンダメンタルズをもとに株価や為替の値動きを予測することをファンダメンタルズ分析といいます。参考:SMBC日興証券

関連記事

ページ上部へ戻る