- 2021/2/5
- ソーシャルレンディング
湘南ベルマーレが、国内初のプロサッカークラブトークンを発行

- Jリーグプロサッカークラブの湘南ベルマーレが、デジタルトークンをチームサポーターやファンに販売して資金を調達する新たな取り組みを始めた
- トークンはブロックチェーンで発行・管理され、ポイントのように複数枚を購入・保有することができる
- ブロックチェーンを活用したクラウドファンディングサービスを運営するフィナンシェが、トークン開発を手がける
クラブトークンの発行でコミュニティ形成を推進
引用元:prtimes.jp
Jリーグに加盟するプロサッカークラブの湘南ベルマーレが、デジタルトークンをチームサポーターやファンに販売して資金を調達する新たな取り組みを始めた。海外の有名クラブチームが展開するクラブトークンの発行は、国内のプロスポーツチームでは初の試みとなり、クラブチームとファンとのコミュニティ形成の一方法として注目を集めそうだ。
湘南ベルマーレは21日、ブロックチェーンを基盤とした「湘南ベルマーレトークン」を販売して、チーム運営費用とファンが参加できるイベントの開催費用に充てる計画を明らかにした。トークンはブロックチェーンで発行・管理され、ポイントのように複数枚を購入・保有することができる仕組みを整えた。
ブロックチェーンを活用したクラウドファンディングサービスの「FiNANCiE」を運営するフィナンシェ(東京・渋谷区)が、湘南ベルマーレトークンとのクラブパートナー契約の締結を受け、開発を手がけた。
クラブトークンは、ブロックチェーンを活用した新しいファンサービス・クラブ応援ツール。海外で先行する形で注目を集め、プロサッカーチームとしては、スペインのFCバルセロナやフランスのパリ・サンジェルマンFCなどが既にクラブトークンを発行している。
トークンは、ポイントのように数量を持つ形式を取るため、売買取引に応じて、その価格は変動し、トークンの保有者が増加すれば、価値はさらに上昇する可能性がある。ファンやサポーターは、トークンを保有することでクラブチームとつながり、チームを応援する新しいかたちを作られるほか、購入者にとっても継続的に応援するモチベーションにつながる。また、トークンの保有者には、クラブチームが行う投票企画への参加権や、限定イベントや限定グッズの応募に参加できる権利が付与される。
湘南ベルマーレの発表によると、今回のファンディング(資金調達)期間は1月21日から2月24日までで、トークン保有者限定の限定イベントはリーグ開幕後の平日のホームゲームで行われる。
クラブトークンを利用した投票は、保有量に比例して投票数が多くなるよう設計されている。投票企画には、MVP選手を選定する投票や、選手への応援メッセージ投票などが検討されているという。
また、トークン保有者の特典には、オーロラビジョンに支援者の名前が表示される権利や、試合前の選手のウォーミングアップを見学できる権利、支援者専用のVIP席で試合を観戦できる権利などが企画された。 湘南ベルマーレは昨年、チーム運営費などの補てんを目的としたクラウドファンディングを通じて、数千万円規模の資金を調達した。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、チームは財政面を強化するための新たな施策を講じている。
湘南ベルマーレは、プロジェクトの目的の意図について、「2021年湘南ベルマーレとサポーターの皆さんがより一丸となり、(コロナ禍などの)困難を乗り越えていくため、新しい取り組みとして、国内プロサッカークラブとして初めて、湘南ベルマーレクラブトークンを発行、販売する。クラブトークンの販売売上は、湘南ベルマーレチーム運営費用とスペシャルデー開催費用に利用する」としている。
一方、フィナンシェが開発したクラウドファンディング・サービス 「FiNANCiE」は、スポーツチームやインフルエンサー、アーティスト、アイドルなどがトークンを発行・販売して、資金調達を行うプラットフォーム。 フィナンシェ・CEOの田中隆一氏は、「昨今の状況下、多くのクラブチーム運営者はオンライン上におけるサポーターとの新しいつながり方を求めている。現在、複数のクラブや競技団体からもトークンの発行に興味を持っていただいており、協議が進んでいる」と述べた。
- 湘南ベルマーレ
- 湘南ベルマーレは、神奈川県平塚市の平塚競技場を本拠地とするJリーグチーム。ホームタウンは、平塚市や藤沢市、茅ヶ崎市など神奈川県南部、中部の市。旧名称はベルマーレ平塚で、中田英寿や呂比須ワグナー、岩本輝雄らが在籍したこともある。参考:ニコニコ大百科
- デジタルトークン
- デジタルトークンは、イーサリアムのような既存のブロックチェーン基盤を企業や個人が間借りして独自に発行する、デジタル通貨・デジタル権利証のことを指す。有価証券のような金銭的な価値をはじめ、さまざまなサービスを使用できる権利の機能なども持つ。参考:ビジネス+IT
- フィナンシェ
- フィナンシェは、ブロックチェーン技術を活用した、新世代のクラウドファンディング2.0「FiNANCiE」を展開するフィンテック企業。FiNANCiEは、夢を実現したいスポーツチーム・インフルエンサー・アーティスト・アイドルがトークンを発行、販売し、サポーターとともに、夢の実現を目指す、新世代のクラウドファンディングで、支持をじわじわと広げている。参考:PR TIMES