激動の1年、テスラ組入で明暗 投信リターンランキング

ニュースのポイント

  1. 投資信託リターンランキングの上位2銘柄はトータルリターン100%超えを記録した
  2. 上位にランクインしている投資信託のほとんどがテスラやスクエアなどの米国株に厳選して投資している
  3. リターンランキングの下位はブラジルレアルの通貨選択型が独占した

テスラ組入れの少数厳選アクティブファンドが成績上位に

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD00015_X11C20A2000000

大混乱の2020年が終わろうとしている。新型コロナウイルスが世界の金融市場を大きく揺るがした激動の1年だった。3月に歴史的な暴落があったが、12月にはNYダウが過去最高値を付け、30000ドルを突破するなど相場環境が激変した。そんな中、先日QUICK資産運用研究所が1~11月末までの投資信託のリターンランキングを発表した。ポートフォリオの中身を調べると「特定の企業に厳選して投資したファンドの値上がり率が大きかった」という共通点があることが分かる。

まず、トータルリターン1位は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Neo 自動運転」で+104.6%だった。11月末時点の組み入れ比率の1位は、7.9%で米国の電気自動車(EV)のテスラだった。テスラは過去1年間で株価が8.6倍になっている。さらに中国のテスラといわれるニーオ(Nio)は組み入れ比率3位(7.5%)だが、過去1年間で株価が約22倍になっており運用成績に大きく寄与している。電気自動車は各国が温暖化ガス排出ゼロの目標を掲げる中、さらに今後の成長が期待される分野だ。クリーンエネルギー政策を掲げるバイデン政権の誕生も追い風となりそうだ。

第2位は、日興アセットマネジメントの「グローバル・プロスペクティブ・ファンド(愛称:イノベーティブ・フューチャー)」で+100.9%だった。世界各国の企業を対象に、劇的な生産性向上や急激なコスト低下などの「破壊的イノベーション」を起こしうる企業の株式を投資対象としている。こちらも10月末時点での組入比率1位がテスラ(8.6%)になっている。この上位2銘柄のみが1年間でトータルリターン100%超えを記録している。

第3位は、三菱UFJ国際投信の米国IPOニューステージ<H有>(資産成長型)で+96.5%だった。米国でIPOしてから5年以内の銘柄を投資対象にしたアクティブファンドだ。11月末時点での組入比率1位はオンライン決済の米スクエア(3.5%)だ。スクエアの株価は1年間で約3倍に値上がりしている。

第4位の三井住友DSアセットマネジメントの「グローバルAIファンド」も組入れ比率2位にテスラ(5.7%)、4位にスクエア(3.7%)を、第5位の日興アセットの「グローバル・フィンテック株式ファンド」も筆頭組入れ銘柄にスクエアを組み入れている。

ブラジル通貨レアルの通貨選択型が下位に

ブラジルのボルソナーロ大統領 引用元:https://www.cnn.co.jp/world/35153191.html

一方で、下落率が大きかったのは楽天投信投資顧問の「楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型」だった。米国の不動産投資信託(REIT)を投資対象とし、ブラジルの通貨レアルの為替取引で収益の上乗せを狙う通貨選択型のファンドだ。

2位から5位もブラジルレアルの通貨選択型が独占した形となった。同国での新型コロナウイルス感染拡大や政策金利の引き下げなどでレアル安が進んだことが成績悪化につながった。投資信託に投資する際は通貨にも注目したい。

アクティブファンド
アクティブ・ファンドとは、あらかじめ決められた運用方針のもとで、運用担当者(ファンド・マネージャー)が、投資する企業やその投資割合などを決定し運用するファンドのことです。アクティブ・ファンドでは、世界情勢や金融市場に関する調査や企業訪問などを通じた銘柄分析などをもとに、相場状況にあわせた銘柄の入れ替えや配分の変更が行われます。
一方、アクティブ・ファンドと対称的な位置にあるインデックス・ファンドは、日経平均株価などの特定の指数(ベンチマーク)に連動するように運用されるため、調査や分析などは省略され、機械的な運用が行われます。参考:PICTET
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。「ポートフォリオを組む」ということは、どのような投資信託を購入しようか、株はどの銘柄で何株ほど持つか、などの検討をするという意味です。
もともとの語源は、紙ばさみや書類入れという意味で、欧米では紙ばさみに資産の明細書を保管していたことが言葉の由来となっています。
ポートフォリオが具体的な商品の詳細な組み合わせを意味するのに対し、大まかな資産配分のことをアセットアロケーションといいます。参考:SMBC日興証券
ニーオ(Nio)
上海蔚来汽車は、中華人民共和国の自動車会社。英名から日本ではニーオまたはニオともいう。2014年11月に設立され、高性能電気自動車の開発に特化しており、量産は江淮汽車が担当する。 EP9は2018年にニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース:20.832km)で6分45秒25の最速記録を樹立した。これは市販の電気自動車の最速ラップタイムである。2018年9月12日にニューヨーク証券取引所に上場した。参考:Wikipedia
スクエア
Square(スクエア)は、Twitterの共同創業者ジャック・ドーシーが率いる、クレジットカード決済にテクノロジーで革新をもたらした会社です。スマートフォンに小型のクレジットカードリーダーを取り付けて安全に決済できるSquareのサービスは、商売の規模にかかわらず誰でもかんたん、手頃に導入でき、驚異的なスピードで広がりました。
Square株式会社は、Square, Inc.の日本法人です。本社は米国サンフランシスコにあり、2015年11月にニューヨーク証券取引所に上場しました。参考:Wantedely

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